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休職中の方へ~復職後に就業ペースを戻すために気をつけるべき5つのポイント~

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休職中の方へ~復職後に就業ペースを戻すために気をつけるべき5つのポイント~

ライター:うつ症状のある方向けサービス シゴトライ

こんにちは。就労移行支援事業所「シゴトライ」施設長の南雲です。梅雨に入り、気圧の上下があり体調管理が難しい時期ですね。晴れ間が見えた日は少しでも外に出て日光を浴びてみてください。

さて、今回は休職からの「復職」についてお話したいと思います。じつはメンタルダウンにより休職した人の42.3%が、休職中もしくは復職後に退職しているとの調査結果があります。(平成26年独立行政法人「労働政策研究・研修機構」調査結果)

さらには、復職したとしても、約半数程度の人が1、2ヶ月後に再び休職してしまうとも言われています。「復職」 は単に職場に戻ればよいというものではありません。今回は復職後に安定して元の就業ペースに戻すためのポイントを5つご紹介します。


復職準備は念入りに

休職には数週間から数ヶ月、年単位のものもあり、それぞれ症状や状況も違います。しかし、どんな休職であっても復職に向けて十分に準備することをおすすめします。

<ポイント1>休職理由を振り返る
体調が崩れ、休職に至った本当の理由や自分の考え方などを振り返り、再び体調を悪化させないように自分でできること、周囲に配慮をお願いすることを明確にします。

可能であればリワークプログラム(※)の専門スタッフとともに振り返りができると独りよがりな考え方にならず、様々な角度から自分のことを見つめられるでしょう。

休職理由の振り返りができていると、復職前の面談を実施した場合にも状況整理ができている為、復職後の働き方や体調が悪化してしまった場合の対応を具体的に話し合っておくことができます。
 
<ポイント2>通勤の訓練をする
休職期間が長くなればなるほど、体力も落ちています。通勤は想像以上に体力を消耗するものです。

会社の最寄り駅まで、通勤時間にあわせて電車に乗り、会社の近くの図書館などで勤務時間と同じ時間を過ごして帰宅するなど、体を慣らす事も大切です。会社の規定が許すならば、仕事はせずに、会社に来て本を読む、メールだけに目を通すなど、場に慣れるということも、復職前にできるとよいでしょう。

通勤風景の写真"

適切な業務量、労働時間は?

復職直後は可能であれば短時間勤務からスタートし、徐々にフルタイムに戻すことが良いとされています。

「遅れを取り戻さなくては」「早く元通りにならなくては」といった焦る気持ちが出てくるかもしれませんが、無理は禁物です。復職後の焦りや不安は今後の見通しがつかないことによる不安が多い様に見えます。

<ポイント3>復職後のスケジュールを確認する
可能であれば復職前の面談等で上長や人事部門、産業医と復職後のスケジュールについて確認してみてはいかがでしょうか

体調に応じて勤務時間を延ばすことや配属部門も元に戻す等の見通しが事前に分かれば、焦らずに体調を安定させることに専念できるのではないでしょうか。

また、休職前の配属先で復職した場合には、以前できていた仕事が思うようにできない、早い対応ができない、量がこなせないといった以前の自分との比較で「自分はもうだめだ」と自分で自分を追いつめてしまい再発に至るケースもありますので、業務内容や量についてもご自分の体調を主治医とよく相談し、どのくらいが適正なのか見極めておきましょう。

どのような部門で復職した場合でも、大切なのは焦らないことと、周囲とコミュニケーションをとり、できている事にも意識して目を向けることです。

上長や同僚とのコミュニケーション、主治医との連携も大切

職場復帰は休職者本人にとっては「これ以上迷惑はかけられない」というプレッシャーのかかるものです。そのため自分からSOSの声を上げられない方も少なくありません。

上長が「なんでも遠慮なく言って」「困ったら声をかけて」と伝えても、遠慮してしまい声をかけられない方も多くおられます。

<ポイント4>定期的な面談を設定してもらう
復職前にあらかじめ、復帰後の一週間は週に2回程度、その後の1ヶ月くらいは週に1回、2ヶ月目は2週間に一回というように、定期的な面談を10分程度設けてほしいということを人事や上長に伝えてみましょう。

相談の時間がとられていれば自分で抱え込む前に相談しやすくなります。

また、職場はなんとか乗り切ることができても、帰宅後や週末に疲れが出てしまい体調を崩すケースもあります。

<ポイント5>帰宅後の状況も共有する
主治医には復職の状況のみならず、帰宅後の疲れ具合や活動についてもしっかりと共有しましょう。

以上、復職を成功させるためのポイントをお伝えいたしました。

プレッシャーのかかる復職ですが、焦らずに自己理解をすすめ、周囲とコミュニケーションをとることで休職前よりも自分らしい働き方ができるようになるのではないでしょうか。

<参考情報>

※リワークプログラムとは
リワークプログラムの説明ページへ

東京都の場合、東京都障害者職業センターに休職者向け/企業担当者向けのプログラムがあり、無料で受講できます。混んでおり数ヶ月待つという情報もありますので、復職者がいる場合には早めの確認がお勧めです。
説明ページへ

この他各企業で提携しているEAPサービスの一環にリワーク支援がある場合もありますので人事と相談してみましょう。

また、各地域にある就労移行支援事業所においても、リワークの為の利用が認められるケースもあるようです。ただし、休職者本人がお住まいの行政の判断によりますので、全員が利用できるわけではありません。

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ライター うつ症状のある方向けサービス シゴトライ

うつ症状の方向けの就職支援サービス。就職のためのスキルアップ研修や、安定就労のためのストレス対処法などのノウハウを活かし、うつ症状の方に関わる情報を発信していきます。

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http://www.45try.jp/

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