うつ病の私が恋愛でやらかした3つの失敗とその処方箋
この記事を共有
ライター:Cyndi
こんにちは。うつ病ライターのCyndiです。
私はうつ病を発症してからも何人か恋人のいた時期がありました。悲しいことに全員と破局を迎えてしまいましたが、密な人間関係の中でたくさんの勉強をさせていただき、歴代の恋人には感謝の気持ちでいっぱいです。
健常者同士のお付き合いであっても、恋愛にトラブルはつきものです。認知の歪みをともなううつ病患者の私と恋人の間では、抱えている精神障害特有のトラブルも重なって、たくさんのすれ違いが起きてしまいました。
だからといって、うつ病患者が恋愛をしてはいけない理由はどこにもありません。うつ病を抱えながら恋愛をしてきた身として、僭越ながら、今だからこそ考えられる「あの時こうしておけばよかったな」「こんなことしなきゃよかった」という失敗をご紹介します。ぜひ反面教師にしてください!
長文LINEを送ってしまう
「メンヘラのLINEといえば長文」というような風潮がありますが、私もまさしくそうでした。それを負担だと言われ、反省したことがあります。
ポジティブな話題・ネガティブな話題にかかわらず、大好きな相手だから、返信が来る前に話したいことがたくさん溜まってしまうんですよね。返信が遅い相手であればあるほど、その思いは強くなります。
しかし、LINEはUIの都合上、実際には短文でも長文に見えてしまいます。LINEはお手紙ツールではなくあくまでも会話のためのツールだということを自身の頭の中で大前提にしておきましょう。
行き場のない思いについては、Twitter等のSNSに投稿してみるのはいかがでしょうか(アカウントに鍵をかけることや自分だけ公開等の設定も現在主流のSNSではすぐできます)
自分にあった「はけ口」を作り、依存先を分散させましょう。
抱えている障害について詳しい話をしない
私は自分と同じうつ病患者の男性とお付き合いをしていた時期がありました。ただ、同じうつ病といっても、もともとの性格も違えば飲んでいる薬も違う、併発している病気も違う、そして特に困っているうつ病の症状も違いますよね(例えば、私は体のだるさに一番困っていますが、相手は不眠に一番困っているかもしれません)。
しかし、私たちはそれを詳しく話し合うことを怠ってしまいました。その結果、うつ病を抱える彼に無理をさせてしまったり、私が彼の行動を理解できず悩んでしまうことがありました。
その恋人とは双方の症状の重い時期も重なり短い期間で別れを迎えてしまいましたが、複雑な事情を抱えている者同士ならば、なおさら両者の「自分のこと」についてなるべく早く話し合いをしておくべきだと痛感した出来事でした。
相手が「いい恋人」でいようと頑張っていることに気付かなかった
私がお付き合いをしていた健常者の恋人は、私のうつ病を受け入れ、最大限理解してくれようとしていました。疲れやすい私に配慮してデートコースを変えてもらったこともありましたし、「しんどい時には電話して」等の優しい言葉に甘え、何度か電話をして話を聞いてもらったこともありました。彼はそれについて問題ないと言い、私はそれにとても感謝していましたが、私は彼が「いい恋人」でいるのに非常に大きな労力を必要としていたことには気付きませんでした。
最終的に彼は「いい恋人」でいることに疲れてしまい、何度も謝罪をしながら「もう耐えられない」「理解しようと思って頑張ったけど、できなかった」と私に別れを告げました。
うつ病患者の私たちは、自分のことで精一杯で、他人の本当の気持ちに目を向ける余裕はなかなかないかもしれません。しかし、恋愛はそれ以前に人と人との付き合いです。互いに思いやりを持って、支えあう関係が理想なのだなと実感しました。
まとめ:うつ病であったとしても、大好きな恋人のことを思いやろう
うつ病患者にとって、他人と深く関わり合う恋愛は、まるで贅沢品のようなものかもしれません。それでもあなたとパートナーシップを結んでいたい(結びたい)と言ってくれる人がいて、あなたもそれを望むのであれば、せっかくなら良い関係を築きたいですよね。
結局は健常者同士のお付き合いと何も変わりなく、大事なのは恋人のことを思いやることです。相手を思いやる気持ちがあれば、自分の行動を見直し、今後のお付き合いに活かしていくことができるのではないでしょうか?恋愛に夢中になってうつ病の治療をおろそかにしてしまうことなどもってのほかです。
そして、私は「相手のことを思いやること」には自己理解とそれを相手に伝えることが必須だと考えています。どうしても余裕のない私たちがまずするべきことは、うつ病治療を含む自らの心身のケアです。それが結果として相手の負担減や相互理解につながることを理解しておきましょう。
冒頭にも記しましたが、この記事で紹介した私の失敗は反面教師にしていただければ幸いです。
厄介なうつ病ですが、恋人と同じように、真摯に向き合っていきましょうね。
この記事を共有

ライター Cyndi
うつ病&ADHD当事者のフリーライター。精神障害者保健福祉手帳3級(うつ病)所持。新卒入社したベンチャー企業を5ヶ月で休職→退職し、仕方なく翌年よりフリーライターとして独立。うつの人が集まる「うつバー」不定期主催。
- ブログ
- 公式HP
- https://twitter.com/cyndi_ebr
おすすめ記事
-
2023年4月13日
一つじゃない 番外編 風来坊マッチングサイトを使う!
-
2023年3月15日
一つじゃない 第11回
-
2023年1月31日
靴が視覚障がい者を道案内!?噂の「あしらせ」体験してみた!
-
2023年1月13日
身体障がい者の恋愛と性の世界へようこそ。354人が語った本音アンケートのご紹介
-
2023年1月6日
「働くこと」ですこやかに。ぶどう畑・ワイナリーと共生するこころみ学園
-
2022年11月28日
最新製品も!視覚障がい者向け製品・サービス発表会レポ
-
2022年10月14日
ビジネスの場における多様性の実現 〜米国企業・障がい者グループの活動〜
-
2022年9月30日
「感覚過敏の方が楽しめるように」さいたま水族館が試行したクワイエットアワーとは?
-
2022年8月23日
一つじゃない 第7回
-
2022年8月9日
一つじゃない 第6回
-
2022年8月2日
あすのためにそうぞう