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うつ病家族の当事者になって気づいた事

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ライター:keita0206

皆さんお久しぶりです。上肢障がいのケイタです。お元気にしていましたか。
実は去年、インド旅から帰ってきた後、家族がうつ病になってしまい、いろいろ調べたり、病院へ行ったりとバタバタしておりました。
今回の記事ではうつ病家族の当事者として、体験したこと、調べてわかったことを共有していければと思っております。

うつ病が発覚した経緯

去年の2月、インドの旅から帰ってきた後、家人のうつ病が発覚した。
当時本人の周りでいろいろな状況の変化があったので、それに対するストレスだろうと経過を見ていた。しかしだんだんと趣味や運動をしなくなり、日中ほとんど寝てばかりで、見るからに元気のない状態が感じられたので、精神科への受診を促したところ、うつ病を患っているということがわかった。

本人の場合、原因は人間関係のトラブルや長年やってきた仕事を辞めたこと、そして病気による手術などの負担であった。それなりの負担量のストレスが複数重なってしまった結果、うつ病発症してしまったものと思われる。

うつ病がわかって最初に行ったこと

①本やインターネットからの情報収集
まずうつ病という病気に対して調べようと思った項目は、以下の通りである

・本人に対して行うべきサポート
・本人に対して言っていいこと、言ってはいけないこと
・うつ病の種類
・うつ病になる原因
・うつ病の薬の注意点…など。

これらの情報を本やインターネットから集めることで、なんとなくだが、うつ病の特徴やこちらのケアのやり方が理解できた。

②クリニックへの通院を促すこと
本人を定期的にクリニックへ通うよう促した。薬の作用には副作用もあるが、鬱状態では思うように睡眠も取れないので、専門医に相談しながら、副作用がなるべく出ないよう薬の量を調整してもらっている。

患者とその家族の具体的なケア

①患者のケア
患者のケアに関しては、まずよく話を聞いてあげること、そしてなるべく外に連れ出すことを意識して行った。前者のよく話を聞く事は後述するが、あまり深入りする事やサポートのしすぎは聞く側の負担が大きいと思った。
というのも、うつ病の本人から出てくる話の大半はネガティブな、暗い内容なので、まともにじっくり聞いていると、こちらもネガティブな感情に引き込まれやすい。家族数人で交代して話を聞いたり、家庭内だけでなく、当事者の集まりやかかりつけの精神科医にも話を聞いてもらうなど、負担の分担が大切だと感じた。そうでなく1人がずっとつきっきりだとサポートするのが辛くなってしまい、サポートする側も精神を病んでしまいかねない。

②家族(自分)のケア
先ほど書いたように、こちらがうつ病患者の話を聞いてばかりだと、受け止めるのがだんだん辛くなってくる。なので、こちらも定期的にストレスを解消しないといけない。
私がよくやっていたストレス解消法としては、私自身もまた誰かに話を聞いてもらっていた。なるべく身近な友人や知人、ときには心のサポートダイヤルなども利用した。
やはり誰かに話を聞いてもらうことで、心のモヤモヤしたものを言語化できてスッキリできたり、自分の行いや努力を認めてもらい安心を得られることで、サポートの負担をだいぶ減らすことができたと感じる。

サポートは、付かず離れずで

本人にとって1番大事なケアが、やはり家族のサポートだと感じた。
というのも、本人の日ごろの生活習慣や体調の変化をよく見ているのは家族なので、ちょっとした変化や不調にも気づきやすい。何より患者本人も、安心して療養できる。

しかし、気をつけないといけないのが、早く良くなってほしいと思うが故に干渉しすぎてしまうと、かえって患者の負担になってしまうし、サポートする家族も「病院に行って欲しいのに、どうして言うことを聞いてくれないのだ」と、身内であるが故にに強く当たってしまうことがある。
うつ病はぱっと見五体満足で不自由はなさそうだし、いつ治るのか、どのくらい良くなっているのか、程度を掴みにくい病気でもあるので、早く良くなってほしいと思う分、つい復帰をせかしてしまいがちなのだ。

それで患者本人に不満をぶつけてしまうと、本人のうつ病を悪化させてしまう可能性もあるので、私はできるだけサポートしすぎないように気をつけている。
近くで見ていると、当たり前のことができない当事者に対して苛立ち、またそれに対して何もできない自分に対してやるせなさを感じてしまいがちなので、そういう時はお互いに傷つけ合わないよう、自分が出かけるなどして物理的に距離を取るようにしている。

まとめ -うつ病はゆとりを持ったケアが大切-

先に述べたが、うつ病は身体的な不自由はなく、見た目も健康そうに見えるので、どのくらい辛い病気なのかが周囲に理解されにくい。一緒に住んでいる家族でさえ、経験者でなければ充分理解してあげるのは難しいと思う。
だからこそ焦らず、期待しすぎず、昨日より少しでも本人の状態が良くなればラッキーと思える位に捉えたほうがいいと感じた。

心の病気はその時の状況によって状態が変化しやすいので、なるべく一喜一憂せずにサポートすることが大事だと思う。また、病気の性質上、自分の家族がうつ病であることを周囲に打ち明けるのは心理的ハードルが高いが、当事者同士の集まりや、電話相談窓口などもあるので、そういう場を利用しながら、自分のストレスも解消していくことが、長期的なうつ病患者の支援につながっていくものではないかと思った。

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ライター keita0206

1992年福岡県生まれ。先天性四指欠損という、左手の指が生まれつき4本無い状態で生まれる。大学4年生の就活の最中、ママチャリ日本一周を思い立つ。大学卒業後は就職せずアルバイトで資金を貯め、2015年5月〜2016年9月までの約1年4ヶ月で、ママチャリでの日本一周を達成。その後クラウドファンディングにて旅の記録を書籍化。旅後は大阪で一人暮らしをするも、旅したい欲求が溢れ2022年7月〜12月にバイクで2度目の日本一周を達成。現在は自転車インド一周の旅に向けて準備中。

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公式HP
https://keita-kabu-world.hatenadiary.com/

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