1. Media116
  2. 仕事
  3. その他
  4. 医療リワークとは?費用はいくらかかるのか経験者が解説

医療リワークとは?費用はいくらかかるのか経験者が解説

この記事を共有

ライター:村木タカト

リワークとは、病院や公的機関などが運営している復職支援プログラムのことです。私は、病院や精神科クリニックなどが運営する「医療リワーク」を利用して復職した経験があります。

ただ、医療リワークではどのようなことをするのか、費用がどれくらいかかるのか気になる方も多いです。本記事では、医療リワークで行う内容と実際にかかった費用について経験者が解説します。

費用を抑える方法についても紹介するので、復職準備をしっかり行いたい方はぜひ参考にしてください。

医療リワークとは

医療リワークとは、病院や精神科クリニックなどが運営する復職支援プログラムのことです。医療リワークは、病気の再発防止を主な目的としています。

具体的には、以下のプログラムを行います。

実施形態プログラムの定義
個人プログラム文字や数字、文章を扱う。机上での作業を一人で行い、集中力や作業能力の確認、向上を図る
特定の心理プログラム認知行動療法やグループカウンセリングなど、特定の心理療法を実施
教育プログラム症状の自己理解を主目的とし、主に講義形式で病気について学ぶ
集団プログラム実際に役割分担をしての共同作業などを行い、対人スキルの向上などを目指す
その他のプログラム運動、個人面談等、(01)~(04)のいずれにも該当しないプログラム

引用:日本リワーク協会「医療リワークプログラムの実施形態の定義」

医療リワークの期間は、短い場合で数週間、長い場合で1年程度です。リワーク参加者の利用平均は3~7ヶ月で、午前中だけ行うところもあれば、1日参加するリワークもあります。

ちなみに、私はリワーク卒業までに7ヶ月かかりました。

医療リワークにかかった1ヶ月の費用は44,330円

※注:この金額はあくまで私のケースです。お住まいの地域や通院する医療機関、自宅からの距離によって費用は大きく変わるので、参考程度にご覧ください。

私が、医療リワークにかかった1ヶ月の費用は44,330円でした。高く感じるかもしれませんが、内訳は以下のとおりです。

・電車の定期券(交通費):34,330円
・病院代(リワーク・診察・薬代込み):10,000円

内訳を見ると、かかった費用のほとんどが電車の定期券代です。私は地方に住んでおり、市内にある医療リワーク対応の精神科クリニックまで電車で通院していました。

医療リワークの後半は、週6日市内に通っていたため、定期券の購入が必要でした。リワーク施設が自宅から近い場合は、交通費を抑えられます。

病院代は自立支援医療制度を利用すると、自己負担額が3割から1割になるため、思っている以上にお金はかかりません。

医療リワークの利用するときに費用を抑える方法

私が医療リワークを利用するとき、費用を抑えた方法は以下のとおりです。

・自立支援医療制度を利用する
・電車の定期券を購入する

自立支援医療制度を利用する


自立支援医療制度とは、精神疾患や身体障がいなどの治療にかかる医療費の自己負担を軽減する制度です。

医療費の自己負担額は通常3割ですが、自立支援医療制度を利用すると自己負担額は原則1割に抑えられます。

また、収入に応じて月に支払う上限額が決まっており、上限額を超えるとその月の支払いは公費でまかなわれます。そのため、上限額以上の医療費を支払う必要がありません。
所得区分(医療保険の世帯単位)更生医療・精神通院医療
生活保護生活保護世帯0円
低所得1市町村民税非課税(本人又は障害児の保護者の年収80.9万円以下)2,500円
低所得2市町村民税非課税(低所得1を除く)5,000円
中間所得1市町村民税所得割 33,000円未満(年収約290~400万円未満)総医療費の1割 又は高額療養費 (医療保険)の 自己負担限度額
中間所得2市町村民税所得割 33,000円以上235,000円未満(年収:約400~833万円未満)
一定所得以上市町村民税所得割 235,000円以上(年収約833万円以上)対象外

引用:厚生労働省「自立支援医療の患者負担の基本的な枠組み」

自立支援医療制度の申請には主治医の診断書が必要になるため、診察時に相談しましょう。

電車の定期券を購入する


電車でリワークに毎日通う場合は、定期券を3・6ヶ月分購入すると、費用を安く抑えられます。

私は尾道駅〜岡山駅の定期券を購入していました。1・3・6ヶ月それぞれの料金は以下のとおりです。

・1ヶ月:34,330円
・3ヶ月:97,850円
・6ヶ月:185,400円

3ヶ月定期券を購入した場合は、毎月購入するより 5,140円。6ヶ月では20,580円安く購入できます。

3・6ヶ月の定期券を購入しても、お金が無駄になる心配はありません。もし、リワークを卒業して定期券を使わない場合でも、有効期間が1ヶ月以上あれば払い戻しができるからです。

定期券の有効期間が1ヶ月以上ある場合は、発売額からすでにお使いになった月数分(1ヶ月に満たない日の端数は1ヶ月とします)の定期運賃と手数料220円を差し引いた残額を払いもどしいたします。
引用:JR東日本

制度を利用して自分の生活を守ろう

本記事では、医療リワークにかかる費用や費用を抑える方法について解説しました。私は、傷病手当を受け取っていましたが、税金の支払いや日々の生活費など、休職中でもお金がかかる場面は多くあります。

とくに、今回紹介した「自立支援医療制度」は、申請して本当に良かったと感じています。自己負担額が1割になり、出費が抑えられたことで精神面にゆとりが持てました。

患者さんの中には「自分は病気だけれど制度を利用していいのか」と悩む方がいます。しかし、自分の生活を保てないと病気が悪化し、復職がさらに遅れてしまう可能性があります。

自身の生活を守りながら、焦らずに復職を目指していきましょう。

この記事を共有

アバター画像

ライター 村木タカト

14年間製造業に従事するが、うつ病や適応障害で3度休職。27歳のときには、発達障害(ADHD/ASDグレーゾーン)と診断され、精神病や心理学の世界に興味を持った。 現在は、うつ病の経験や復職の体験談などを活かし、メンタルライターとして活動中。 2021年から副業でライター業を始め、SEO記事やインタビュー記事など幅広く執筆している。

ブログ
公式HP
https://takato-log.com/

このライターの記事一覧を見る

おすすめ記事

Media116とは?

アットジーピー

障害別専門支援の就労移行支援サービスアットジーピージョブトレ。障害に特化したトレーニングだから働き続ける力が身につく。職場定着率91パーセント。見学・個別相談会開催中!詳しくはこちら。

MENU
閉じる
ページの先頭へ戻る