【連載第5話】「娘さんを引き取ってください」彼氏に見放され実家に強制送還…医師の勧めで入院へ~oyumi19歳の自立奮闘記!~
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ライター:oyumi
こんにちは、oyumiです。
前回では私のひどい躁状態についていくつか紹介しました。今回はそのあとの話なのです。たった1ヶ月の出来事でしたが、当時はあらゆる物事が一瞬に気がついたら終わっていくようでした。
「医者の言う事は絶対」甘んじて入院を受け入れたが…
私は以前働いていたラブホテルの職場の人と退職後に付き合いすぐ同棲を初めていたのですが、私の症状の酷さでいつも怒られてばかりでした。会話も成立しないし物忘れはひどいしで、当然そんな状態ですから働けるわけもなく…結果、私は家を追い出されてしまったのです。
当時の彼はそんな日々にうんざりし、私の母に「娘さんを引き取ってください」と電話して、引き取られることになりました。
その流れで通っていた東京の病院に母と行くことになるわけですが、待合室で母に「実家に戻ってきなさい、そんな状態じゃ一人暮らしなんでできっこないでしょう。」と言われると私は大反抗しました。あの頃の私は実家も親も大嫌いだったからです。
空気がピリピリし始めた待合室の状況を察したのか、まだ診察の順番でもないのに看護師さんが「oyumiさん先に診察室にちょっと入ってもらってもいいですか〜」と声をかけてきました。部屋に入って腰掛けると、「ちょっとチクっとするけど我慢してね〜すぐ落ち着くからね〜」と鎮静剤をチクり。
「他人が打たれてる姿は一度だけ見たことがあってあの時は人ごとだったけど、ついに自分も打たれてしまったのか。」
妙に冷静になって、ベッドで寝かされてる間に少し泣いた記憶があります。
あの注射を打たれたあと母と診察を受けた際に、医者から「実家に戻って安静にしたほうがいいでしょう。入院もしたほうがいいかもしれませんね。」と告げられました。
私は「先生の言うことは絶対に守る」と決めているところもあって、母には反抗しましたが「先生がそう言うなら仕方ない…」と諦めて実家に戻ることに。
ところが地元の病院で入院したい意を伝えると、「入院?うーん別にする必要ないと思うけど…まあ本人の希望なら」としっくりきていない様子。どうしたらいいのか少し戸惑いましたが、とにかく病状が良くなるならと思い私は自ら入院することにしました。
結果として入院したはいいものの、確かにあまり意味は無かったかもしれません。
他の患者さんたちを見て妙に冷静に、我に返ってしまいました。
「 暇だし、薬を飲む以外の治療法がこの精神病等にあるわけでもないみたいだし、家にいる時とあまり変わらないなあ。」
3日目に先生に退院したいことを伝えると、あっさりと翌日には病棟を出ることに。
ちなみにその時の診断名は『不安性抑うつ』と書かれていました。
この頃はとにかく私が私の人生のスピードに追いつけていませんでした。全部気のせいだったんじゃないのか、と思うほどです。
本当に自分の病状が最悪であることに気付くのはもっと先でした。次回はそんな話を描く予定です。
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ライター oyumi
(名前 oyumi)1993年3月26日生まれ。高校1年生の時にうつ病になり、一時治ったもののその3年後に躁転し、双極性障害を発病。今はこうして時たま漫画やライターのお仕事を頂いてやらしてもらっています。
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