【漫画連載】聴覚障がいなんて苦にしない!ケンイチローの世界放浪記3
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ライター:ケンイチロー
デフリンピックの競技会場に近づくにつれ、あちこちで手話を話している人たちを多く見かけました。まるでろうの国に来たかのような感じになります。
デフリンピックは1924年フランスでの夏季大会から始まりました。そして1949年オーストリアで冬季大会が始まります。日本は1965年にアメリカのワシントンでの第10回夏季大会が初参加でした。長いことヨーロッパで開催されていたのですが、2009年はアジア初として台湾で開催されたのです。
デフリンピック競技はスタートの音や審判の声、合図を視覚的に分かるように工夫されています。そして出場する選手は各国のろう者スポーツ協会の登録者で、競技会場で補聴器(人工内耳の人は体外パーツ)を装着しないことが条件で決められています。その他はオリンピックと同じルールです。
そして、デフリンピックのもう一つの特徴が前回でもお伝えしたように国際手話で友好を深められることです。
オリンピックとパラリンピックは同時期に同じ国で開催されるのですが、デフリンピックはそうではないのです。2019年12月にイタリアで冬季デフリンピックが開催され、来年の2021年はブラジルで夏季デフリンピックが開催予定です。日本での知名度が高くなく、ケンイチローがデフリンピックのことを知ったのも友人Sに教えてもらったからでした。デフリンピックのことをもっともっと多くの人に知ってもらいたいです。ケンイチローはデフリンピックが日本で開催される日が来るのを待ち望んでいます。
ケンイチローはスケジュールの関係で1日だけしか競技を見ることができませんでしたが、それでも多くのことを体験することができました。台湾での競技会場は自由に出入りできて、席も自由に座ることができました。会場内にはたくさんの聴覚障がい関係団体のブースがあり、その国の情報を得ることができます。たまたまアルゼンチン代表の人たちとも交流することができました。そんな感じでケンイチローたちは2時間過ごしました。
デフリンピックと、友人のS、Y子、台湾で出会った皆様のおかげで貴重な台湾旅となりました。本当に心から感謝します。ありがとうございます。
これが初めて自力で海外に来たエピソードです。次回は初海外の試練を乗り越え、旅に行ける自信がついたケンイチローに新たな試練が?!乞うご期待!
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ライター ケンイチロー
1984年生まれ。仙台在住。3歳時に両耳難聴が判明してから日本語を習得した。障害者手帳6級の聴覚障がい者。聴力は両耳約70デシベル。口話と手話を使う。現在はイラストなどグラフィックや似顔絵の仕事をしている。外国に行くと「ケニチロ」と呼ばれてしまう。読書や旅が大好き。私の話が読者の役に立てれば嬉しい。
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