日本初上陸!視覚障がい者のQOLを向上させる視覚支援AIデバイス「OrCam My Eye」って何!?
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ライター:Media116編集部
みなさんこんにちは!Media116編集部です。視覚障がいのある皆さん、今回ご紹介したいのは使用すると生活がガラッと変わるかもしれない!?イスラエル発、世界30カ国の視覚障がい者が愛用する日英両言語対応の視覚支援AIデバイスです。値段はお高めではあるのですが、時代の最先端を行く技術が結集されたこの商品、見逃すわけにはいきません!
「自立した生活を送ってほしい」オーカムマイアイに込められた想い
日本は視覚障がい者の数が2007年時点で約164万人であるといわれ、高齢化の影響も重なり2030年までに200万人に昇ると公益社団法人日本眼科医会が予想しています。世界規模で考えた際に世界保健機関(WHO)によると、世界の人口の3%が視覚障がい者とされています。米国国立衛生研究所の国立眼科研究所の予想では視力障がい(全盲を含む)の数は2050年には800万人以上に倍増するとされています。
その状況がある中で開発されたのが「OrCam My Eye(オーカムマイアイ)」。同社のCEOのZiv Aviramさんは日本営業所の始動に際してこのような想いを語っています。
「われわれの使命は、目が見えない、もしくは見えにくい、見えていても失読症や読書疲労を経験して読書困難に苦しんでいる人々に、自立した生活を送ることができるようにすることです。」
オーカムマイアイは視覚障がいや困難な症状を克服し、自立した生活を送るための力になってほしいという願いの込められた商品なのです。
「OrCam My Eye(オーカムマイアイ)」って一体何?
さて、前置きが長くなりましたが一体「OrCam My Eye(オーカムマイアイ)」とはナニモノ!?ということについてお話しますね。
オーカムマイアイはイスラエル発、世界30カ国の視覚障がい者が愛用する日英両言語対応の視覚支援AIデバイスです。カメラ映像を音声化できるというこの商品。「映像を音声化できる商品なら他にも沢山あるよ!」と思われたあなた。オーカムマイアイのスゴさを知っていってください!
オーカムマイアイは、どのメガネにでも取り付けることができる小さなデバイスです。こちらがその商品。
寸法は約76×21×15㎜、重量は約22.5gと小型軽量。身近なモノで例えると、大きさは100円ライター程度です。基本的にどのメガネのツルにも磁石で装着し、使用することができます。ワイヤレスでインターネット接続を必要としないので、どこへでも手軽に持ち運べ、安全に使用できるデバイスです。
文字だけではなく、事前に登録した人の顔や名前、物などをカメラが記憶して解析し、音声で伝えてくれます。AI技術を駆使して活字読み上げ、顔認識(100名まで登録可能)、物認識(150個まで登録可能)、紙幣読み上げ、色読み上げ、日時お知らせができるというもの。
自宅ではインターネットサイト、新聞、雑誌、小説などを音声を通じて楽しんだり、外出時には、駅や看板や案内表示の情報を確認したり、スーパーでは食品表示の情報も確認できます。製品の識別ができると買い物もある程度自立して行うことができますし、一人で飲食店に入ってもメニュー選びに困ることはありません。特に100名まで可能な顔認識機能はれまで以上に人と人とのコミュニケーションを円滑にしますし、交友関係を広げることにも非常に役に立ちますね。
これまでに視覚で得ることが困難であった情報に対して音声を通じて情報を得ることで、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させることができるというのがこの商品の一番の魅力です。
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利用方法
<読み上げ>
①デバイスをメガネに装着し、電源を入れる。
②読みたいテキストを指で指し示す。
③デバイスがその画像を瞬時に読み込み、音声へ変換して伝えてくれる。
※暗闇では自動的にLEDライトが光ります。
日本語による製品紹介動画はこちら
<顔認識>
①家族や友達の顔を撮影して登録。
②対象者が視界に入るとデバイスが自動的に認識。
③音声で名前を読み上げてくれる。
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販売代理店経由でメガネ店などの店舗販売を予定していますが、ウェブサイトでも購入できます。税抜参考価格は600,000円です。
※日本仕様版は、英語も対応しています。
人生の選択肢・自分自身の可能性を広げて
これまでにはない、視覚障がいのある方のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させる機能が搭載された画期的な視覚支援AIデバイス、「OrCam My Eye(オーカムマイアイ)」。値段はお高いな・・・と感じましたが、それ以前に「夢に描いていたことが現実になる商品」であることに魅力を感じました。これまで「できなかったこと」ができるようになる、これまで「してこなかったこと」に挑戦できる勇気を貰える。この小さな小さなデバイスがくれる可能性は無限大なのかもしれません。
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