「死にたい」とつぶやいたら15歳の外国人に叱られた話
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ライター:わに
こんにちは、ゼネラルパートナーズでライターをしているわにです。私はてんかんと器質性気分障がいのある精神障がい者です。急にメンタルが落ち込んでしまったりと「不便」を感じることも多々あります。そんな時、リアルでは人に言えないけどどこかに吐き出したくてSNSに思いを書き込むことがあります。今回はSNSを通じて出会った15歳の外国人の少女とのお話です。
正しく使うことで「心の拠り所」にもなり得る
TwitterやFacebook、Instagramなど、多くの方が日々SNSに触れる機会があるかと思います。本名で繋がるFacebookや日常を写真で投稿できるInstagramなど、SNSにも様々な特性があります。
思ったことを気軽につぶやけるTwitterは利用されている方も多いのではないでしょうか。「鍵垢」や「裏垢」を作って「表」では投稿できない本音を投稿することができるのもTwitterの使い勝手の良さでもありますよね。
「想いを吐き出せる場」というのは大切なものです。リアルでは吐き出せない気持ちや悩み事も、SNSであれば書き込みやすかったりもしますよね。最近ではSNS上での誹謗中傷についての議論がなされていますが、周囲へ思いやりを持ち、使い方を間違えなければSNSはひとつの心の拠り所になるかもしれないと私は思うのです。
15歳の少女からのメッセージ
私が利用しているSNSアプリの中には「しまぐらし」というアプリがあります。文通・ボトルメールをコンセプトとしたアプリです。自分の想いを書いてボトルにつめて流すと、拾ってくれたどこかの誰かと匿名で会話できるようになっています。
ある日私は仕事がきっかけでメンタルを崩し、「こんなに辛いならもう死んでしまいたい…」そう思ってしまったのです。誰かに話を聞いてほしい、でも周囲に心配や迷惑はかけたくない。ふとアプリのことを思い出し、思いの丈を投稿したのです。
すると1分もたたないうちに、ある少女からメッセージが返ってきました。その少女は15歳の外国人でした。彼女は私に「どうしたの?」「何があなたをそんなに追いつめたの?」と親身に質問をしてくれました。会話が進むうち彼女は私に対し、こんなメッセージをくれたのです。
「あのね、あなたの命はこの世で一番大切なものなの。大事にしなきゃいけないの。あなたの両親はあなたに命(人生)をくれた、その機会を自分自身から奪う権利はあなたにはない。あなたを必要だって思ってる人達がいるよ。そんなのいないって思っても、それは違う。今その人たちが近くにいなくとも、きっと出会うから。」
「いつも最悪なわけじゃないし、時間とともに物事は良くなっていくんだよ。どんな状況からでも抜け出す方法を見つけられる。自分を信じて。」
「今あなたがトラブルを抱えていても、それは必要なことなの。もし今の仕事を失ったって、絶対最高の仕事を見つけられるよ。」
「問題は私達を良い方向に導いてくれる」
そして彼女は最後にこう綴りました。
「起こるすべての問題はね、最終的に私たちをもっと良い方向に導いてくれるんだよ。」
彼女の2倍生きておきながら、自分の人生の価値を理解していなかったことを恥じました。彼女が綴ったことは全くもって正論で、そして純粋だからこそ、その言葉は矢のように心に刺さったのです。そしてこの出会いは私が今後生きていく上での「糧」となりました。
先にも書いたように、最近のSNSに対する印象は良いものだけではありません。誹謗中傷や匿名性が起因となる危険などが問題となっており、個人で使い方を良く考えた上で利用する「自主性」が必要とされてきています。便利なものほど使い方を間違えてはいけないのです。
出会いがあり、交流が生まれ、良い刺激や新しい考えに触れることができるSNS。正しく利用すればSNSの持つ「つながり」の力があなたを救うこともあるかもしれません。
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ライター わに
17歳の時に側頭葉てんかんを発症、精神障害者手帳2級の障がい者。 酸いも甘いも経験してきた熟れ時アラサー女子。 「全力で働き全力で遊ぶ」がモットー。 誰彼構わず噛みつき周囲をヒヤつかせるため「わに」。 過激な記事を投稿しようとし編集長に止められるのが日課。
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