100人に1人が発症!?意外と知られていない「統合失調症」とは
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「統合失調症」の患者数は100人に1人とも言われていて、かの有名なムンクやゴッホも統合失調症だったと言われています。近年、医学も進歩し多くの人が回復している一方、誤ったイメージを持っている人もまだまだ多いようです。今回、実は意外と知られていない「統合失調症」のメカニズムや症状など詳しく解説します。
「統合失調症」ってどんな病気?
日ごろ、私たちは色んな感情や考えを巡らせて生活をしています。これは、脳にある精神機能のネットワークの働きが感情や考えをまとめているのですが、何かの原因で情報や刺激に敏感になり過ぎて、脳内のネットワーク機能が失われてしまう状態を「統合失調症」と言います。
統合失調症の発症年齢は思春期から30歳までが全体の70~80%で、女性は40~45歳に2度目の発症ピークがあり、この時期の発病は男性の2倍です。発症の原因は正確には解明されていませんが、統合失調症になりやすい要因をいくつかもっている人が、仕事や人間関係のストレス、就職や結婚など人生の転機で感じる緊張などがきっかけで発症すると考えられています。
「統合失調症」はどんな症状があるの?
統合失調症の症状で代表的なものが「幻覚」「幻聴」「妄想」です。それ以外の症状を含めて統合失調症は次の3つのタイプに分けられます。
【陽性症状】
陽性症状は実際にはないものをあるように感じる「幻覚」や「幻聴」、誰かが自分の悪口を言っている「被害妄想」が代表的な症状です。また、自分の行動や考えが誰かに支配されていると感じる「自我意識の障がい」や、話や会話にまとまりがなくなる「思考の障がい」、突然興奮したり意味のない言葉を繰り返す「行動の異常」があります。
【陰性症状】
陰性症状では、喜怒哀楽の表現が乏しくなったり、他人の感情表現に共感することが少なくなる「感情の平板化」や、何かをする意欲がなくなったり、いったん始めた行動を続けられない「意欲の欠如」、自分の世界に閉じこもり外とコミュニケーションを取らなくなる「自閉」などがあります。陰性症状は統合失調症を発症してから、少し経過した後に多く見られる症状でもあります。
【認知機能障害】
認知機能障がいは、判断力・記憶力・理解力などの認知機能に障がいが見られ、生活全般に支障をきたします。具体的な症状としては、周りから受ける情報や刺激に対して何に集中すればいいのか判断できない「選択的主意の低下」や、会話の中で一つの言葉に気を取られて全体の把握ができない「比較照合の低下」、いくつかの情報をグループ分けにして整理することが難しくなる「概念形成の低下」などがあります。
「統合失調症」の治療はどうやってするの?
統合失調症の治療は、大きく2つに分けられます。
薬を使った治療と、リハビリテーション治療(日常生活を修復し、充実した生活を目指す)です。
リハビリテーション治療だけでは効果が薄く、2つの治療を組み合わせることで、より効果が期待できます。
【薬を使った治療】
<主に使われる薬>
・抗精神病薬
<補助的に使われる薬>
・抗不安薬、睡眠薬、抗うつ薬、気分安定薬
【リハビリテーション治療】
<心理教育>
病気や治療に関する知識を身につけて対処法を学ぶ
<生活技能訓練>
ロールプレイ等で対人関係のスキルを回復する
<作業療法>
園芸や料理、木工などの軽作業を通じて生活機能を回復する
統合失調症は他の病気と同様、早期発見や、早期治療が重要です。
また治療をし、改善が見られた後も治療を継続することで、高い確率で再発を防止することが出来ます。現在では多くの支援制度や機関が用意されていますので、一人で抱えずぜひ相談してみてください。
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ライター 統合失調症のある方向けサービス リドアーズ
統合失調症のある方向けの就職支援サービス。統合失調症がある方の就職や安定就労のためのノウハウなど、統合失調症に関するさまざまな情報を発信していきます。
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