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一つじゃない 第17回

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ライター:風来坊

障がい者としての就職活動も二か月目に入り、新たなことに挑戦として障害者の就活イベントに参加してみました。
そこでは健常者の時に参加した就活イベントとは大きな違いがありました。
障がい者の就職活動には、障がい当事者の意向だけでなく、国、企業、福祉施設といった様々な立場の違う人たちの思惑が入り乱れていたのです。
障がい者の就活イベントの主役は一つじゃない

4コママンガ「スカウト」

4コママンガ「スカウト」

4コママンガ「志望動機」

4コママンガ「志望動機」

4コママンガ「就活イベント」

4コママンガ「就活イベント」

4コママンガ「障がい者雇用の裏側」

4コママンガ「障がい者雇用の裏側」

<障がい者専用求人での就職を目指す 2ndシーズン>

2022年、夏。
物価高騰の煽りと孤独問題というダブルパンチを受けてダウン寸前の私は、起死回生のため障がい者専用求人に的を絞った就職活動を始めたものの、応募した全ての企業から不採用の通知が届く日々を過ごしていました。

<求人サイトを利用した就職活動記録 2か月目>

就職活動を始めて間もない頃に求人サイトを通し応募し、二日後には「総合的に判断した結果不採用」というメールを送ってきた企業から「あなたにお勧めの仕事があります」というスカウトメールが届きました。
正直言って一度不採用と言われているので、この企業に悪いイメージを持っていましたがスカウトに乗ることにし返事をしました。すると二日後に「総合的に判断した結果不採用」という一度目と全く同じ文言が書かれたメールが送られてきました。

恐らく、一度登録したら求職者の都合を考えずに一方的にスカウトメールを送り続けるシステムなのでしょうけれど…こんなことをして求職者の反感を買っては、企業だけでなくサイトの評判も悪くなるだけで誰が得するシステムなのかしら?

<ハローワークを利用した就職活動記録 2か月目>

ハローワークを通して応募したC社(工場、事務職)から「面接試験を行いますので〇月〇日〇時に弊社へお越しください」という書類が送られてきました。
障がい者専用求人への就職活動で初めて一歩前進した瞬間でした。

<初めての障がい者専用求人の面接試験>
私は10年程前に健常者として就職活動をした経験はありますが、障がい者として就職活動をするのは初めてです。
それでも面接で聞かれそうな質問は同じはず。
聞かれそうな質問は…
 ① 志望動機
 ② 職務経歴
 ③ 趣味・特技
とりあえず、これくらいを抑えておいて、あとはアドリブで何とかすることにしました。

しかし、志望動機が難しい事に気付きました。
新卒の就職活動なら、企業理念や職務内容を挙げることで何とかなりますが、私が今回C社を志望したのは「やりたい事」ではなく、今の体の状態で「出来る事」だったからです。更に、仕事の内容的にもスキルアップが見込めるわけではありませんし、正社員登用もありません。

どう答えようか迷いましたが面接では正直に
「今の私に出来ることと出来ないことを考え、御社の求人の内容に十分対応できると考え志望致しました。」
と答えたのです。

<障がい者就職面接会への参加>

ハローワークから誘われて「障がい者就職面接会」という複数の企業がワンフロアに集まった就活イベントに参加することにしました。
イベントへの参加は1か月程前に申し込んだにも関わらず、参加企業が記された「参加企業一覧」が私の手元に届いたのはイベント開催前日の夕方でした。
イベント開始直後は人が殺到するという情報を事前に得ていたので、私は開始から30分後に入場しました。私がフロアに入った段階で19企業と50人(女性参加者は5名ほど)ほどの参加者がいました。

<障がい者就職面接会の主役は障がい者ではない>

障がい者就職面接会に参加しているのは障がい者だけではありません。様々な施設の就労支援員が障がい者の横についていることもあります。私は今回のイベントの主役は彼らだと思いました。

障がい者就職面接会は企業説明会と違い「いきなり面接」の場です。そこで障がい者本人よりも企業に売り込みしていたのが支援員でした。支援員(施設)としては障がい者を一人でも多く就職させれば実績になるので必死なのでしょうが、企業は目の前の障がい者がどれくらい受け答えできるかを知りたいのに障がい者にほとんど喋らせない支援員が目立ちました。

また、ある障がい者施設の職員は障がい者の支援ではなく、企業に名刺を配るために参加していました。
こうした施設の支援員は他にも傍若無人な行動を取っていて、私が一人で面接の順番を待っていた際に、後から来た支援員2人と障がい者1人のチームに「順番を代われ」と理不尽な要求をされたのです。

「突然カラんできて…ヤンキー?」
と思いましたが私は無視を決め込み面接に挑みました。…気持ちは荒れてしまいましたが。

このように私が参加した「障がい者就職面接会」は「障がい者」と銘打ってありますが、その実「障がい者の“支援員”のための就職面接会」であり、障がい者施設の支援員の「実績作り」のためのイベントでしかなく、彼ら(支援員)が暴れまわり場を荒らしていたので、私は予定していた企業を回れず不完全燃焼状態で会場を後にしたのです。

…ふと、今回行われた障がい者就職面接会には、どれくらいの人が参加して、どんな結果になっているか気になってきました。
私は気になったら調べないとしょうがない性分なので、次回の記事はそこに焦点を当てようかしら。

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ライター 風来坊

東北の片田舎在住のアラフォー。 児童虐待、いじめ、パワハラ、自傷による措置入院を経験。 田舎では福祉に偏りがあると考え30代から大学で福祉を学ぶ。 数年前には事故で利き手が不自由になり、現在はリハビリを兼ねた趣味(プラモデル、ニードルフェルト、UVレジン)に没頭中。 いつか全ての人が楽しめる駄菓子屋を開きたい。

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