仕事上の悩みや不安について、入社後のケアは必要?
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ライター:Media116編集部
障がい者総合研究所が実施した「仕事の悩みや不安に関するアンケート調査」では、8割以上の人たちが「仕事上の悩みや不安がある」と回答しており、さらに悩みや不安を「相談できる雰囲気ではない」と答えた人が7割も。。。しかも、社内より社外の人を相談相手に選ぶ傾向が高いことから、「入社後の就労支援」のニーズの実態を探るべく、さらなるアンケートが実施されました。
なんと9割が外部からの支援を求めている!
まず、注目していただきたいのは、こちらのグラフ。「仕事上の悩みや不安を解決する為、社外の支援機関の職員による職場訪問は必要だと思いますか?」という質問に対して、「必要だと思う」との回答が81%を占めています。
障がい別のグラフによると、「とても必要だと思う」の回答は身体障がい者が37%なのに対し、精神障がい者の場合は56%。「まあまあ必要だと思う」も合わせると、91%にのぼります。
これは、「仕事の悩みや不安に関するアンケート調査」でも、精神障がい者の95%が「悩みや不安がある」と答えていたことから、ジョブコーチや就労支援機関など外部からの支援を求める声が、精神障がい者に多いのは納得です。
それでは、実際にはどんな支援を希望する声が高いのでしょうか?
支援を求める裏には「悩み」アリ
「職場への障がいの理解や配慮を促すための支援」が一番多く、次に多かったのが「人間関係や職場のコミュニケーション」。特に、後者は精神障がい者から求める声が多いという結果になっています。
ここで気に留めたいのは、働く障がい者が求めている支援というのは、言い換えれば「どんなことで悩んだり不安を感じているのか?」ということ。
「もっと自分の障がいへの理解や配慮をしてほしい…」
「職場の人間関係がうまくいかない…」
自分からはなかなか切り出せない悩みや本音を、代わりに会社へ伝えてくれる存在として、外部の支援を求める声が高くなっているのですね。
実際に支援を受けているのは少数派
外部機関からの支援を求める声が高いのに対し、実際に支援を受けた経験を尋ねたところ、「ある」と答えたのは全体の27%。需要は高くても供給がそれに追いついていないのが現状の様子。
障がい別で見ると、身体障がい者で支援を受けた経験のある人は14%。精神障がい者の場合は、過半数にあたる52%が支援を受けた経験をもつことから、障がいタイプによって大きな差がみられます。
精神障がい者の方たちは精神的な不安定さを抱えているからこそ、外部機関による定期的な支援が必要だと言えます。ちなみに、実際に支援を受けた人たちの満足度は70%。障がい者の採用においては、やはり採用後のフォローも視野に入れることが重要になってくると言えそうです。
▼本記事に関連する「障がい者総合研究所のアンケート結果」を見る
「入社後の就労支援に関するアンケート調査」
www.gp-sri.jp/report/detail016.html
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