「障害者雇用だけど配慮をお願いしづらい」必要な配慮を伝えるには2つのコツがあった!
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ライター:ヒラノオツボネ
こんにちは!元キャリアアドバイザーの「ヒラノオツボネ」です。これまで人材紹介会社にて健常者・障がい者両方のサポート経験があり、通算200名以上の方の就職決定に貢献してきました。障害者雇用で入社したみなさん、入社前にお願いしていた配慮をきちんと受けられていますか?満足!という方も多いかと思いますが、もし仕事をしていく上で新たに必要な配慮が出てきてしまった場合、どう配慮を伝えればいいのか迷ってしまうかもしれません。今回は配慮を伝える際の大事なポイントをお伝えしたいと思います。
障害者雇用であっても、なかなか伝えづらい「配慮」
「入社前にすり合わせた配慮を頂けていない」「業務上新たに必要な配慮がでてきた」そんな時、あなたはどう配慮をお願いしていますか?遠慮してしまってなかなか言い出せず無理をしてしまう方も少なくはないと思います。しかし、業務上必要なことであれば積極的に配慮をお願いすることをおすすめします。
申し出づらいと我慢していて業務が滞ってしまうよりも、あなたに必要な配慮をすることで業務が円滑にまわっていくのであれば、伝えてくれたほうが企業側としても嬉しいことなのです。もちろん配慮できる範囲かどうかは状況や企業によって変わりますが、お互いできるだけ歩み寄っていくことが大事ですよね。では、必要な配慮はどう伝えればよいのでしょうか?次から配慮をお願いする際に気を付けたい2つのポイントを紹介します。
① どのような場面でどのような配慮が必要なのか相手がイメージできるように説明する
例えば発達障がいの方で仕事中過集中になってしまう傾向がある時、一言お声がけをしてほしいとします。
「業務をしていて過集中になってしまう時があるので、一言お声がけをして頂けませんか?」
これでもgoodなお願いの仕方です。しかし、相手にはどんな場面で過集中になってしまうのか?過集中になっていることをどう気づけばいいのか?どのタイミングで声がけをすればいいのか?なんと声をかけたらいいのか?・・・などなど少しイメージがわきづらいかもしれません。それよりもbetterな配慮の伝え方はこうです。
「特に○○の業務をしていると集中しすぎて時間を忘れてしまうことがあります。その時にはお昼をとることやトイレに行くことなども忘れて没頭してしまいます。何時間も休憩をとらないことに気づかれましたら一言、一息ついたらどうかとお声がけ頂けませんでしょうか?」
より具体的なお願いになりましたね。どんな時にどう配慮すればいいのかを相手にイメージしてもらえるよう話し方の工夫をしてみましょう。
② その配慮をすることによって業務や会社にどう貢献できるかを伝える
ただ「○○してほしいです」と配慮を伝えるだけでは相手は一方的に感じてしまうかもしれません。その時に、その配慮をすればどうあなたの業務や会社全体に貢献できるかということを一言添えてあげると相手も受け取りやすくなります。例えば精神障がいの方で高圧的な態度や叱責に強い不安を感じてしまい体調を崩しかねないという傾向がある時に
「不安を感じてしまうので、もう少しお手柔らかに指導をお願いします。」
と伝えたとします。これもgoodな伝え方ですが、betterなのは以下のような伝え方です。
「柔らかくご指導頂けるとよりご指摘頂く点の理解度が深まり、スムーズに業務改善ができますのでどうぞ宜しくお願い致します。」
「柔らかく指摘してください」というお願いにプラスして、そうしてもらうことによってどのように仕事に差が出るのか、効果的なのかを伝えることで相手も納得しやすくなります。与えられた業務をきちんと遂行し会社に貢献することが求められるので、そのための「手段」としてこの配慮をお願いしたい、と伝えると効果的です。
皆さんが望む配慮を受け、快適に仕事をし、更にご活躍されることをお祈りしています!
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ライター ヒラノオツボネ
これまで一貫して人材紹介会社にて健常者・障がい者の転職サポートに携わってきた人材一筋のオツボネ。ゼネラルパートナーズではキャリアアドバイザーとして身体障がいのある方のサポートを経験した後、精神障がいのある方のサポートに従事。現在はMedia116のライターとして仕事系記事を執筆中。
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