乗りたい人と乗せたい人を繋ぐ「CREW」に試乗してきた!
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ライター:Media116編集部
みなさんこんにちは!Media116編集部です。今回は株式会社Azit(アジット)が開発している乗りたい人と乗せたい人をスマホでマッチングするという「CREW(クルー)」の試乗会に参加してきました!一体どんなアプリなのか?どうやってマッチングするのか?使い心地は?…早速ご紹介します!
「CREW」って一体ナニ?
CREWは、"乗りたい" と "乗せたい" を繋げるモビリティ・プラットフォームです。アプリを起動して出発点と到着点を設定すると、近くを走るCREWパートナーと呼ばれるドライバーとマッチングし、お好きな場所まで送ってもらうことが可能です。マッチングが成立して移動をし、目的地に到着すると、乗った方と運転した方それぞれが相互評価をします。
また、乗った方は実費(ガソリン代)とシステム利用料を支払う他、任意で謝礼(0円~1万円まで)を支払うこともできるというモデルです。(謝礼の支払はあくまでもユーザーの任意で行われるもので、強制されるものではありません)
CREWを開発した株式会社Azit(アジット)では「移動格差をなくす」というビジョンのもと、東京都心と日本全国の地方でこのサービスを展開しているのですが、この度障がいのある方の移動をサポートするプロジェクトを実施することとなりました。
2020年には7万人を超える車いすユーザーの来日が予想されています。障がいのある方や高齢者などの移動に困難を抱える方をヘルプする手段の1つとして、CREWのような自家用車を利用した移動手段、互助の精神でお互いに移動の手助けをするという新たな移動のかたちを提案しています。
今回参加されたCREWパートナー(ドライバー)は事前に株式会社ミライロが運営する「ユニバーサルマナー検定」を受講し、3級を取得している方でした!
ユニバーサルマナー検定の有資格者ということは、障がいのある方との向き合い方や、サポート方法をしっかり身につけているということですので、安心感がありますね。
ユニバーサルマナー検定についてはこちら
パートナーさんに伺ったCREWへの想い
パートナーを見つけるにはダウンロードした専用のアプリへの入力だけでOK。
① 呼ぶ
アプリ「CREW」を開いて出発地を指定。近くにいるパートナーが迎えに来ます。
② 乗る
出発地で合流したら、ドライバーが目的地まで運転してくれます。行き先を伝える必要はありません。
③ 降りる
目的地に到着したら、アプリで支払い。「ありがとう」と言って降車しましょう。
こちらが行き先設定中の画面。
「いけますよ!」というCREWパートナーから連絡がきます。
「あと1分で着きます!」など、今どこにいるのかも教えてくれます。
到着されたということで出口まで向かうと、颯爽と現れたアルファロメオ!降りてきたのは港区に住んでいそうなイケメンパートナーさん。高級車にちょっと興奮気味の取材班。
「結構スマートな車だけど、トランクに車椅子が乗るのかな?」と少し不安がありました。
まずは車椅子で障がい当事者の弊社社員が乗車を試みます。荷物を社内に乗せ、お尻から車に乗車。荷物をすべて車にいれたら車椅子をたたむ。その間パートナーさんはドアを抑えてくださっていました。彼女の車椅子は手動でタイヤの取り外しが可能なので、まずは片方を外しトランクへ。
しかし、乗らない。
もう一つのタイヤを外し、タイヤを2つとも車の中にしまい車体をトランクに。
ギリギリ収まりました。(タイヤ外すと40cmくらい)車体によってトランクの大きさも変わるので、「車椅子が乗らない問題」も発生する可能性があるかも?とこの時にふと思ったのでした。
パートナーさんがドアを閉めてくださり、アプリでシートベルトONの確認をします。できたアプリ内のシートベルト装着OKボタンを押す。パートナーさんもスマホから操作をし確認完了、さあ、出発!今回は近くをぐるっと一周してもらうというコースでした。
車内でパートナーさんのお話を聞くことができました。
彼はCREWのパートナーになって5カ月、既に300人以上の方を乗せているとのこと。「元々1人でもドライブをするほど運転が好きだったのでCREWをはじめました。子供のころはタクシードライバーになりたいと思っていた時期もあるんです。」そう語るパートナーさん。
最長の運転時間は1時間半だったこともあるそう。過去に乗車した方と再びマッチングすることもあるそうで、そんなときは以前の会話の続きで盛り上がるとのこと。仕事の合間の土曜日などにパートナーとして活動していらっしゃるとのことでした。
車でないと厳しいような坂道も安全運転で運転してくれていました。また、当日は雨が降ったりやんだりという良くないお天気でした。やはり雨の日は利用が多いそうですが、一番多いのは終電を逃したという場合だそうです。曜日によっても違って平日は終電逃し、休日は友達の家にいく・帰るといった住宅地から住宅地への送迎が多いそうです。繁華街でなければなかなかタクシーがつかまらなかったりという状況があるからだそうです。
さて現地につきお会計を。目的地に到着したことをアプリ内で報告。今回高速は使わなかったので高速代は0円。そしてライダーからパートナーを評価します。(これは車内でなくても、帰宅後・後日でもOK)乗り心地など星5つで評価、またコメント欄もあります。パートナーに評価が来たらライダーをパートナーが評価をして完了。
今回はモニターなので無料でしたが、通常はガソリン代等の実費と手数料、そして任意で謝礼を支払うこともできるという流れです。モニター会場の半蔵門駅からほど近い、徒歩でも5分くらいのバリアフリーシステム開発財団さんまでぐるっと一周して支払金額は85円。ガソリン代は距離に応じて加算され、謝礼は0円~1万円の中で任意でお支払いするという形です。
到着するとパートナーさんが車椅子を降ろし、本人が車椅子の組み立てをします。タイヤを取り付け、その間パートナーさんはどのように手伝えばいいか少し困っている?ようにも見えました。しかし一生懸命お手伝いをしてくださります。
車を停める場所に少し広さがないと組み立ては難しいかもしれないという印象がありました。組み立てが終わり、パートナーさんにお礼を言い完了!
「CREW」のこれからに期待
試乗は上手くいったのですが、不安点が2つありました。
・どの車種がくるかわからないので自分の車椅子が乗るのか
・車高の高さがわからないので自分が乗ることができるか
「タクシーだとある程度トランクの大きさ等を予想できるが、どの車種がくるかわからないとマッチングしない車種もあるかもしれない」と弊社の車椅子当事者は語りました。
他の参加者の方の例では、車種はアルファードでしたので車椅子は問題なく乗りました。しかし、車高が高く(車椅子の腰くらいの高さ)ステップを出してもらっても乗ることができず断念…ということもありました。逆にミニクーパーに電動車椅子が乗らない、ということも。
他の参加者の方からはアプリで呼ぶことができるという使いやすさだけではなく乗りやすさなどの使いやすさも今後プラスされると良いという意見もありました。
その一方でCREWは「介護タクシー」ではないのでマッチングできなかったら諦めることも必要だという意見も。あくまで「互助」なので創意工夫をしてマッチングしなかったら仕方ないという考えも必要であると言います。
試乗会で当事者の様々な意見を聞くことができました。現在CREWでは障がいのある方の移動の困難を解消すべくトライアンドエラーを繰り返し、試乗会などからノウハウを蓄積している段階です。現在は完璧な状態ではありませんが、このようなサービスが広まっていけば障がいのある方や移動が困難な方の「困りごと」がひとつ解消されていくでしょう。そしてそれは、この過疎化・高齢化が進む現代社会にとって大きな意味を持つと。この素晴らしい取り組みがどのように進化していくのか、期待しています。
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