生きやすさへのカギは「余裕」を持つこと
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ライター:Media116編集部
みなさんこんにちは!Media116編集部です。精神障がいのあるみなさん、性格的な面で「生きづらい」と感じることはありませんか?そして、障がい上偏りがちになってしまう自分の考え方や受けとめ方を変えたい、そんな風に思うことはありませんか?今回は「生きやすさ」についてお話したいと思います。記事を読まれた後、少しでも心が軽くなっていれば嬉しいです。
「ワンアウト制」の日本
最近のニュースやワイドショーを観ていると、日本の芸能界は「ワンアウト制」だと感じることはありませんか?ひとつスキャンダルがあると画面の中へ戻ってくるとが難しい…。(もちろん人を傷つけたり、法を犯したりすることに対して甘く受け止めるわけではありませんが。)
これは人間関係でも同じで、例えば会社で他の社員と足並みを揃えず違う行動を取ってしまった、障がい上の原因で大きな失敗をしてしまった。周囲の環境にもよりますが「まあまあ、こういうこともあるよ。次がんばろう!」と言ってもらえる機会はどれだけあるでしょうか?逆に、足並みを揃えなかったことで「あの人、ちょっと変わってるよね」と陰口を叩かれることはどれだけあるでしょうか?
たった1度の出来事で、ポン、と輪から外され戻ることが難しくなってしまうということがあり得る世の中なのです。
人の印象というものはなかなか変わりません。大きな出来事が起きた時、その印象だけがズルズルとまとわりついてしまうこともあります。その印象から脱却し、以前と同じフィールドに立つためには大きな労力がいるでしょう。
なぜそんなことが起こるのか?それは「余裕」に原因があるのではないかと思っています。自分も、他人(ひと)も、社会全体が「余裕」を持つことで空気感は大きく変わるのではないかと思うのです。
「余裕」の天敵「べき思考」
簡単な例をあげると、「○○はこうあるべき」と物事を自分のモノサシで決めつけてしまったり、「私はあの人に○○をしてあげたから、彼は○○すべき」と人の行動に期待をしてしまうこと。それが典型的な「べき思考」です。
「べき思考」に陥ってしまうと途端に生きづらさを感じるでしょう。なぜなら、物事や人はナマモノで、必ずしもあなたが期待するようには動かないからです。自分の「べき」通りにならないと「なぜ?」という疑問や不安感、はたまた裏切られたような気持ちから、二次感情である「怒り」が発生してしまいます。最悪の場合、感情にまかせて相手と衝突をしてしまったり・・・。
そうなると「生きづらさ」はどんどん増していきますよね。ではどうすれば生きやすくなるのか?その真髄は「ま、いっか!」と思う「余裕」にあります。自分の中の「べき」や期待が叶わなかったとき、それに対して怒りを覚えるのではなく「ま、いっか!」「こんなこともあるか」と軽く受け流すことです。怒る前にこの二言を口に出してみると、自分は相手に期待を押し付けていたんだな、と気づくでしょう。
「べき思考」をやめ、期待とは違う反応を受け流す。そして自分の中だけの「ま、いっか!」の領域を他人に対しての「ま、いっか!」までだんだんと広げていく。その「余裕」こそ人生を生きやすいものにしていくのです。
「普通」「人並」そんな無理強いは捨ててしまう
「普通は」「普通の人は」「人並に」その言葉がどれだけあなたに無理を強いているのか、一度考えてみてほしいのです。障がい上できること、できないことがあるのは自然なことです。そしてできないことは非難されるべきものではないし、「普通に」「人並に」その考えに合わせる必要もないのです。
「普通」「人並」そんな言葉は世の中に漂う空気感に過ぎず、社会全体がそれに囚われているだけなのです。それでも人と足並みを揃えて歩んでいくのか、固定観念に囚われず歩んでいくのか…人それぞれですが、どんな状況でも心の中ではあなたらしくいればいいのです。あなたはあなた、他人(ひと)は他人(ひと)、その余裕を持つだけでもきっと心持ちが変わるでしょう。
時間は平等、同じ時間なら楽しく生きていこう
考え方は「技術」と同じです。一度身に着けてしまえば忘れないものです。自転車のように長らく乗り方を忘れていても、ちょっと思い出せば乗ることができるようになります。
自分に厳しくありたい時、「ま、いっか!」で心に余裕を持ちたい時。上手く使い分けることができれば良いのです。空気感に流されるわけでもなく、「べき思考」を取り払って他人の考えも尊重できる。そんな「余裕」があなたに生きやすさを与えてくれるのかもしれません。
すぐに思考を変えることは難しいでしょう。それはもしかすると時間のなせる業かもしれません。しかし、せっかく1日24時間と決まった時間を過ごすのであれば生きやすい心持で、楽しく生きたいものですね。
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