【漫画連載】イヤホンじゃないよ補聴器だよ
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ライター:ケンイチロー
皆様こんにちは!ケンイチローです!
今回はカンボジアで補聴器がミュージックを聴くイヤホンに間違われた話です。
カンボジア、シェムリアップには遠い昔、アンコール王朝が作った遺跡がたくさんあります。有名な遺跡にアンコール・ワット。遺跡は地元の信仰の対象でもあるので極端に肌の露出が多い服や大声で騒ぐなど、節度のない格好や態度は禁止事項とされています。音楽を聴きながら遺跡を回ることもNG。
ケンイチローはさぁこれから遺跡に入ろうと思ったその時、警備員さんに注意をされたのです。「ミュージック、NO」という単語を聞き取れたので勘違いしているのだと分かりました。おそらく補聴器というものを見たことがなかったのかもしれません。
今まで「アイム デフ(I’m deaf)」と補聴器を指差しで示せば大抵の人は「補聴器なのか」と理解してくれたので、今回のことは初体験でした。補聴器を英語で説明する事態を想定していなかったので、どう言えばいいかわからず軽くパニック。とっさに頭に浮かんだのが「ヒアリングマシーン」でした。正しくは「hearing aid」、カタカナ英語で「ヒアリング エイド」です。惜しかったです。
注意した警備さんの近くに別の警備さんがいて、その人は補聴器のことを分かっていたみたいで「ああ、それはいいんだ」みたいな感じの素振りで伝えてくれたので何とか切り抜けられました。この間、1分くらいの短い間でした。
私がカンボジアを旅した時、ワイヤレスイヤホンはあまり見かけませんでしたが、今では大分普及してきました。それにつれイヤホンと補聴器の区別が分かりにくくなってきているように思います。よく見れば分かるのですが、私も「補聴器かな?」と見間違うことがあります。日本でも過去に、警官が補聴器をしている人にイヤホンと紛らわしいから外すように言われたり、電車の中で突然耳を引っ張られ「音楽を聴くな!」と怒鳴られたりするなど悲しいニュースが全国に流れました。
補聴器のことを知らずにいる人もいるのだなとカンボジアで改めて感じました。初めて補聴器を目にする人には説明する必要があるので簡単な外国語の単語でも覚えた方がいいのだなと思いました。カタカナ英語だと「アイム デフ。イッツ ヒアリングエイド。アイ ニード ディス」(I’m deaf. It’s hearing aid. I need this.)だと伝わるでしょうか?読者の皆様はどのように説明しますか?
次回は、カンボジアで思いがけない出会い?!乞うご期待!
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ライター ケンイチロー
1984年生まれ。仙台在住。3歳時に両耳難聴が判明してから日本語を習得した。障害者手帳6級の聴覚障がい者。聴力は両耳約70デシベル。口話と手話を使う。現在はイラストなどグラフィックや似顔絵の仕事をしている。外国に行くと「ケニチロ」と呼ばれてしまう。読書や旅が大好き。私の話が読者の役に立てれば嬉しい。
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