幻の2020東京パラリンピック
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ライター:maroemon
皆さん、こんにちは!まろえもんです!
2020年8月25日から9月6日は本来であれば東京パラリンピックが開催され
東京を中心に多くの障がいを持つ人たちが日本を訪れていたはず・・・
しかし、2020年3月に正式に史上初となる大会延期が発表されました。
1年後の2021年8月25日に開会式を迎える予定です。
今回はパラリンピックについてパラスイマーである、車いすユーザーまろえもんが
レポートしてみました!
ソメィティ画像出展元:https://www.oricon.co.jp/photo/4013/171245/
1964年 初めてのパラリンピック開催
1964年東京オリンピックの後に開催された東京パラリンピック。
この時、初めて「パラリンピック」という名称が使われ、大会が開催されました。
世界21か国・地域から378名が参加。日本人は53名、また女性アスリートは2名だったそうです。
代々木公園陸上競技場(織田フィールド)にて開会式を行いました。
画像出展元:日経電子版連載半世紀前に「東京パラリンピック」があった(2)
1964年と2020年パラリンピック競技種目の違い
来年開催される東京パラリンピックの競技種目は新しく追加されたバトミントン・テコンドーを含めた22競技。
しかし、1964年東京パラリンピック競技種目は9種目。
今では存在しない、アーチェリーとダーツを組み合わせた「ダーチェリー」
84Mのコースに坂道や鬼門を設置してタイムを競う「車いすスラローム」などがありました。
画像出展元:Yahooニュース1964年東京パラリンピックを写真で振り返る
今も昔も資金難
1964年開催のパラリンピックは予算9,000万と言われていましたが、なんとそのうちの4,000万以上が寄付で賄われていたそうです。当時の有名人・著名人達がコンサートやサイン会などで寄付を募り、また(一社)日本バーテンダー協会では全国各地のバーやキャバレーに「パラリンピック善意の箱」という募金箱を設置、300万以上の寄付が集まったそうです。
さて、2021年に延期となった東京パラリンピック。
コロナ禍における景気低迷、業績悪化の企業も少なくあらずの昨今。競技団体への支援の現状はどうなっているか。
26競技団体に調査を行った結果、陸上・自転車など5団体に影響。契約打ち切り・協賛金減額・協賛金減額を打診など。今後も減額や減額打診を提示してくるスポンサー企業はないとは言えないのではないでしょうか。
画像出展元:日経電子版連載 半世紀前に『東京パラリンピック』があった(2)
ボランティアの力は絶大
1964年の東京パラリンピックでは、大学生等156人のボランティアに大会前1年前から英会話レッスンし準備、選手移動も陸上自衛官101人が介助。当時、大学3年生で東京オリンピック・パラリンピックの通訳ボランティアを務めた吉田 紗栄子さんにお会いすることが出来ました。現在は50年以上にわたりバリアフリー建築に取り組んでいます。
吉田さんは1960年ローマ大会の際にオリンピック競技は観戦したのですが、パラリンピック、当時は「国際ストーク・マンデビル競技大会」という名称で開催。こちらは観戦しなかったそうです。その後4年後のパラリンピックでイタリア選手団のボランティアとして活躍、当時は通訳だけではなく多岐にわたる雑用なことも多く、また選手団と東京見物にもいかれたそうです。
そして、吉田さんは1972年ハイデルベルグ大会(当時西ドイツ)、1976年トロント大会(カナダ)と、パラリンピックにボランティアとして参加されたそうです。
2021年に開催される東京オリンピック・パラリンピックのボランティア。再度、追加募集になるのでしょうか。非常に細かく業務や時間が分散されている感じを募集要項を見たときに感じました。
2021東京パラリンピックに向けて
コロナ禍に影響により、たくさんの競技、たくさんの試合が延期・中止となり練習場所の閉鎖・利用制限などでアスリートのモチベーションも保つは容易なことではありません。しかし、着実に状況は動いています。
8月25日東京パラリンピック開会式の夜、「義足のランウェイ」が世界に配信されました。
この日のために集った12人の女性、特別に作られた個性豊かな義足で、ランウェイを飾りました。
イベントを企画したのは写真家 越智貴雄さん
長年パラアスリートを撮影、また「切断ヴィーナス」義足の美しさを最大限に魅せる写真集も発売。
そして技師装具士のスペシャリスト 臼井二美男さん
1991年切断障害者の陸上クラブ「ヘルス・エンジェルス」を創設、現在は「スタートラインTOKYO」
スポーツ用義足開発の第一人者として「走る歓び」を提供する魔術師である。
【切断ヴィーナスチャリティーカレンダー】を発売。
切断ヴィーナス・カレンダーには8人のモデルが登場。ポップな前向きなイメージで、見る人のインスピレーションが動き出すカレンダーです。彼女たちが絶望のとき、生きる力をくれた医療従事者のみなさんに「ありがとう」の気持ちを込めて、売上金の全額(販売経費手数料を除く)を、東京都看護協会に寄付します。
画像出展:https://gisoku.base.shop/items/31329522
まとめ
コロナ禍・パンデミックの影響により大会史上初の延期が決まった、この2020東京オリンピック・パラリンピック。2021年の開催に向けて現在様々な対策が検討されています。
万全な態勢で開催を望むばかりです。
画像は現在も現役でバリアフリー建築の一線で活躍する吉田 紗栄子さんの取材風景。
★コロナウイルス感染予防対策について★
media116ではソーシャルディスタンスを保ち、取材の際には検温・消毒・フェイスシールド着用しています。
通常時・移動中はマスクの着用。
フェイスシールド提供元:J-Workout株式会社
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ライター maroemon
車いすユーザーであり、聴覚・視覚・内部疾患も兼ね合わせる。 ジョブコーチまたアスリートとしての経験を活かし現在はゼネラルパートナーズの企業アスリートとしてまた知的障がい・発達障がい専任カウンセラーとして日々当事者と同じ目線で向き合って課題解決に取り組む毎日である。
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