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ヘルプマークの転売…オークションサイトやフリマアプリで起こっている実態とは?

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ライター:Media116編集部

みなさんこんにちは!Media116編集部です。最近話題になっているヘルプマークの転売問題をみなさんはご存知でしょうか?オークションサイトやフリーマーケットアプリで、無料配布されているヘルプマークが値段をつけて転売されているという問題です。当事者のみなさんはこの問題、どのように受け止めているのでしょうか?

そもそもヘルプマークとは?

すでにご存知の方も少なくないとは思いますが、「ヘルプマーク」について改めて概要を説明しますね。
ヘルプマークとは簡単に言うと、東京都が作成したマークで、目に見えない障がいや病気などで配慮が必要であることをわかってもらうためのものです。

(以下、東京都福祉保険局のサイトより引用)
「義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマークです。」

URL:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shougai/shougai_shisaku/helpmark.html


東京都福祉保健局のホームページによると、対象者と定められている方は・・・
・義足や人工関節を使用している方
・内部障がいや難病の方
・妊娠初期の方
・その他、援助や配慮を必要としている方
と記載されています。
つまり、「障がい者や妊婦」などに限らず、援助や配慮を必要としている方なら誰でも使ってOKということです。

他県や民間企業へ拡がりつつある状況ではありますが、まだまだ地方ではなかなかヘルプマークを入手すること自体が難しい状況にあります。

■各自治体が続々と導入中!都道府県別の「ヘルプマーク」導入現状をまとめてみた

■障がい者379名に大調査!「知らない」「利用をためらう」ヘルプマークは本当に役に立つ?入手方法もお伝えします!

ヘルプマークが転売されている

そんなニーズの隙間を狙ってか、最近、オークションサイトやフリーマーケットアプリで「ヘルプマークの転売」が目立つようになり、SNS上でも都度、問題視する声が多数上がっています。

例えば、ヘルプマークは無料で障害者手帳の提示なく誰でも入手できます。配布場所に行っていくつ欲しいか聞かれますので答えた分だけもらうこともできます。(限度はあると思いますが。)そのため、本当に必要ではない人や転売目的の人の手に渡ったりすることもあることから、配布の際に障害者手帳の提示を義務付けるべき、という意見を述べている方もいます。

また、下記のような意見も・・・


ツイッター2

引用元: Twitter - 望月ミキ4/21主催MTG@ビーフライン (@mochizuki_miki) 2018年3月25日

一方で、ヘルプマークの対象は障がい者に限っているわけではありません。障害者手帳を持っていない難病の方なども対象になるため、障害者手帳の提示が義務とされると難しい面もあります。

ツイッター3

引用元: Twitter – さくら (@sakura3daichi) 2018年3月17日

必要な方のために無料で配布されているものであるにも関わらず、それに値段をつけて販売しオークションサイトやフリーマーケットアプリで販売されている状態…しかし運営側の規制が追い付いていないこともあり、転売を発見したユーザーから「違反通告した!」という報告ツィートもちらほらあります。

もう一つ問題なのは、ヘルプマークにアレンジを加えて販売している販売者がいるという事実です。近くにヘルプマークを入手できる場所がない、貰いに行くことが難しい、という場合には、東京都福祉保険局のサイトからガイドラインをダウンロードして印刷し、自作することもできます。

しかし、ヘルプマークを自作する場合には東京都福祉保険局が定めているガイドラインに準拠して作成する必要があります。以前、Media116編集部でも東京都に作り方を確認した上で作成してみたことがありますが、マークの周りに白の余白が必要だったり。。。

ヘルプマーク1

自作したい!という方は・・・
参考記事)ヘルプマークが入手できない、そんな方へ ~ヘルプマークの作り方~

しかし、このルールを破ってオリジナルのヘルプマークを作成し、販売している販売者もいるようです。(個人利用が目的の場合は、あまり目くじら立てることでもないとは思いますが、、、)

ヘルプマークは全国で統一して配られているものではない

前でも述べたようにヘルプマークは東京都が導入した独自のマークですので、ヘルプマークのようなマークの配布が遅れている県も多くおあります。

Googleなどで「ヘルプマーク」と検索すると、「入手」「配布」「場所」などのキーワードが一緒に出てきます。知っているし使いたいけど、どこで入手できるのかわからない!と、お困りの方も多いのが分かります。

配布開始時期や、ヘルプマークの入手場所は都道府県によって様々です。入手先を調べるなら、まずはご自身の自治体に連絡したり、以下のようなヘルプマーク情報をまとめているサイトを参考にしてみてください。

「ヘルプマーク.info」

「買ってでも欲しい」入手できない人はどうする

転売はNGであることは、配布元である東京都が明確に示しています。一方で、購入者がいるということはそれがオークションサイトやフリーマーケットサイトで購入できることによって「助かっている」人もいるというのも現状です。

例えばヘルプマークまたはそれに準ずるマークが導入されていない地域の方、障がい上配布場所まで行くことが困難な方、業務の都合上時間内に取りに行けない方、入手したいが入荷未定と言われ続けている方…

そういった方々が転売から買っているということではありませんが、ネットで簡単に入手できることに少なからずメリットを感じられるのではないかと思います。
また、ヘルプマークは場所によっては「品切れ」「入荷未定」と言われることも多々あるようで、なかなか手に入りづらいからこそその隙間を狙って「転売」という行為が起こっているのかもしれません。
以下のツイートをされた方は、転売から買うという意思はないものの、品切れが続いていて「送料を負担してでも欲しい」と思われています。

ツイッター3
引用元: Twitter – yukie(さち)@3/27刀ミュ♡(@happiness_yukie) 2018年3月15日

転売から購入される方は「いつ行っても品切れのためお金を払ってでも欲しい」「配布場所まで行けないので自宅に届けてほしい」「仕事が忙しく取りに行く時間もないため届けてほしい」「急ぎで欲しい」などの理由で購入されるのかもしれません。

ヘルプマークに限らず、転売問題は賛否両論

転売で儲けようとする人自体を肯定する人は少ないと思いますが、「転売はルール的にNGだし絶対禁止!」という人と、必要悪と分かりつつ「でも欲しいから売って!」という人と受容と供給が一致する場合もあります。
一番問題なのは、出品者が転売で利益を得ている傍らでは東京都が都民の税金を使ってヘルプマークを作成し、無料で配布しているということです。
例えば一案ですが、このヘルプマーク転売問題においては、郵送費を払えば入手困難な方のところに都から直接郵送される仕組みなどがあればこのような問題は起きなかったのかもしれないですね。(都も送る手間が必要なので、郵送費だけだと厳しいかもしれませんが。)
その配送を都が民間の外注に依頼して、手数料も含めて支払ってもらうという考え方もあるかもしれませんね。
Twitterでもこんな声があがっていました。

ツイッター4
引用元: Twitter –くぷぅ@障害年金申請で病みなう (@2Kupu)2018年3月16日


ヘルプマークの配布方法についてこれから改革していかなければならないのではないか、という意見ですね。
いずれにしても転売問題は賛否両論で、また、なかなかなくならないものです。私達ひとりひとりがしっかりと意見を持ってNOなのかYESなのか、発信していくことが大事なのかもしれません。

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