「ワールドカップが開催見合せ」って・・・つえでプレーする驚愕のスポーツ「アンプティサッカー」とは?
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ライター:Media116編集部
突然ですがアンプティサッカーって知ってます? 生まれつき、あるいは事故や病気で足に障がいある人が両手でつえを突きながらサッカーをする、というとんでもないスポーツなのですが、週末に2016年のワールドカップ開催見合わせ、という驚愕のニュースが。。。
アンプティサッカー=「手足を欠損した人のサッカー」
まずは、アンプティサッカーを知らない方も少なくないと思いますのでカンタンな説明から。
足に障がいを持った選手が、杖(クラッチといいます)を使って行うサッカーで、キーパーは手に障がいを持った選手が行います。コートはサッカーの半分くらいで、オフサイドがない、など細かい違いはありますが、概ねサッカーと同じイメージを持ってもらえれば。
元はアメリカ軍負傷兵のリハビリに採用されて普及が進んだらしいのですが、「リハビリね。。。」というイメージで見たら絶句します。百聞は一見にしかず。まずは動画をご覧あれ。
(下記動画は、YOUTUBEより 「JAFA TV(日本アンプティサッカー協会公認)」2014年 国内選手権大会決勝ラウンド:ハイライト映像)
杖(クラッチ)を軸にしてクイックな動きで相手選手をかわし、ディフェンスの間を刺す絶妙なシュート。いやはや、どうしてこんな動きができるのか・・・。
2016年ワールドカップが開催見送りに・・・・
このアンプティサッカー、1980年代にスタートした新しい競技ですが、他の障がい者スポーツのような専用の器具を必要とせず、日常で使っているつえ(クラッチ)で競技が行える、ということから海外、そして日本国内でも普及・認知度が高まっています。
2年おきに開催されているワールドカップも2014年で10回目。ちなみに、第10回大会では21ヶ国が参加し、日本は決勝リーグに出場、あと一歩でベスト8でした。おしい!
そんな感じで、盛り上がりを見せるアンプティサッカーだが、なんと2016年のワールドカップ開催見合わせになったとのこと。。。そんな。。。
理由は「開催国の財政負担」。開催国は各国選手団の滞在費などの負担が必要だが、立候補した国がいずれも財政難で開催が困難、立候補を取り下げた、、、との事。代わりの国も見つからず、2017年に延期か中止か、というところまで来ている状況、と報じられています。
JAFA 日本アンプティサッカー協会のホームページでは、
「残念な結果となりましたが、当協会としては次回大会(開催時期・場所未定)に向けて準備を行うとともにいつの日かこの素晴らしい大会を日本に招致するべく検討していることをここに報告致します。」
との事。
次回大会はぜひ日本で!そのためにも関心を持った方、やってみたいという方、ぜひ一度生で観覧を!5月14日・15日にはアンプティサッカーの全国大会「第三回レオピン杯」が開催予定(入場無料とのこと)。
サッカー経験者ならなおさら楽しめると思います。「あの角度からあそこにシュート?」「杖を軸にあんなかわし方する?あんなのあり?」「助走なしでシュートコースが読めない。。。」など、驚愕する事請け合いですよ。
JAFA 日本アンプティサッカー協会ホームページ
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