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私はあえて差別意識と「闘わない」という選択をする

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ライター:わに

みなさんこんにちは!てんかんと闘いながらゼネラルパートナーズでライターをしているわにです。先日地元に帰省して親友とランチをしていた時、思いがけない出来事に一瞬でフリーズしてしまいました。その時に彼女が放った言葉に根深い障がい者への差別意識をヒシヒシと感じたのです。健常者が持つ障がい者への差別意識について、みなさんはどう思われますか?

障がい者の私をフリーズさせた十数年来の親友が放った言葉

先日地元へ帰省した際、十数年来の健常者の親友とランチをした時の話です。お互いめでたく結婚でき、話は子供の話題に。「男の子がいい?女の子がいい?」など当たり障りのない会話をしていたのですが、彼女が唐突にこう言い放ったのです。

親友

「ホント、元気に生まれてきてくれればそれでいい!障がいがあって生まれてくるなんてかわいそうじゃん。私育てらんないもん!出生前診断で障がいがあったら堕ろすわ~。」

私はあまりの出来事に何も言えずフリーズしてしまいました。しかし、「何か言わねば!」その強い気持ちだけはふつふつと湧いていたのです。そしてかすかにひねり出した言葉は

「あの・・・私も障がい者なんだけど・・・」

もちろん十数年来の親友なので、障がいについてはカミングアウト済みで、それを承知のはず。なのになぜ彼女が私の目の前であんな発言をしたのか理解不能でした。

そして彼女は即座に言ったのです。

「わには全然そんな風に見えないから障がい者じゃないよ!」

「・・・???(◎_◎;)」

レッドカード

しばらく意味が理解できませんでしたが、詳しく話を聞くとどうやら彼女の中には200%ステレオタイプでできた「障がい者像」があって、それに私が当てはまっていなかったので「障がい者ではない」と判断したためあのようなことを私に向かって言ったようなのです。

しかし私はこんなに身近な人から、直接的に障がい者に対する差別的発言を(しかも当事者に面と向かって)されたことにただただショックを受けたのでした。

障がい者と接するだけでは変わらない差別意識

ゼネラルパートナーズの「障がい者総合研究所」が2017年に行った「障がい者に対する差別・偏見に関する調査」の中で、「あなたは差別や偏見のない社会を実現するために、どのようなことが必要だと思いますか。」という問いがありました。様々な意見がありましたが、その中で私が考えさせられたのはこの回答でした。

「差別・偏見は絶対に無くならない。子供の頃から、障碍者と健常者が混ざって同じ生活をする。『こんな人・あんな人も居る』と大人が教えないと、子供の頃から偏見を持つと思う。(40代/女性/身体障がい)」

今回の一件がある前までの私であれば、賛同したでしょう。しかし今回感じたのは、障がい者と接しているだけでは差別意識は改善されないのではないか、ということでした。ただ障がい者と同じ生活をしていても得るものは少ないでしょう。そして、障がいがあることはどんなことなのかというこを「教える」という名目のもとに誰かにあーだこーだと考えを押し付けられるだけでは英単語の暗記と変わらないでしょう。

教える

健常者が「自分自身で」考えをめぐらせなければ根本的な差別意識の改革にはならないのではないかと思うのです。そう、ひとりひとりが障がいというものに対し、そしてそれがある人の気持ちに対して深く考えることが必要なのです。

先に述べた私の親友の例がまさにその通りでした。十数年障がい者を親友に持ち、家族間の交流もあり、同じ学生時代を過ごし、共に生活してきたにも関わらずあのような発言をなんのためらいもなくしてしまう。それはきっと彼女が障がいとはどんなものなのか?普段目に見えないてんかんという障がいのある私はどんな気持ちなのか?障がいがあることでどんな気持ちで生活を送っているのか?そこまで深く考えていなかったのだということでした。

差別意識と「闘わない」という選択

「元気に生まれてきてくれればそれでいい」これから母親になる多くの女性はそう思うでしょう。「障がい者であっても健常者と命の重さは変わらない」うんぬんの議論はまたの機会にするとして、今回は障がい者への差別意識はどうしたら変わっていくのか、それを考えたいのです。

人の考えは千差万別で、そして強制できるものでもありません。だからこそ私たちひとりひとりが障がいと付き合っていくことはどういうことなのか、差別を受けた時にどう感じるのか、同じひとりの人という立場から健常者へ伝えていくことが大切なのだと思います。

バラの花

私は決して、差別と「闘う」気はありません。闘ってしまったら敵と味方に分かれてしまい分かり合うことから遠ざかってしまいます。だからこそ、北風と太陽のように根気強く差別意識を持つ人の「差別というコート」を暖めて脱がせたいと思うのです。

私ができること、できないこと、障がいがあることでどのような思いをしているのか、障がいというものをどう考えているのか、一方的かもしれませんが障がい者側から健常者へ思いを伝え続けていくことが大切なのだと思います。もちろん敵対心を持って叫ぶのではなく、差別的な言動を受けた時に自分はどういう気持ちになるのか、苦しいのか、悲しいのか…その「気持ち」を伝えることで、障がい者も健常者と同じ心を持っていること、健常者が痛い悲しいと感じるのと同じく障がい者もそう感じるということを伝えていきたいと思います。

手をつなぐ

「理解してくれない人には関わらなければいい」それは確かに傷つかないで済みます。でもそのたったひとりにきちんと障がいがどのようなものかを伝えることによって、もしかするとその人がハブとなって障がい者全体への認識が変わっていくかもしれないと、私は期待しています。

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ライター わに

17歳の時に側頭葉てんかんを発症、精神障害者手帳2級の障がい者。 酸いも甘いも経験してきた熟れ時アラサー女子。 「全力で働き全力で遊ぶ」がモットー。 誰彼構わず噛みつき周囲をヒヤつかせるため「わに」。 過激な記事を投稿しようとし編集長に止められるのが日課。

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