全室バリアフリー設計のホテルに車椅子ユーザーが泊ってきた!
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ライター:Media116編集部
みなさんこんにちは!Media116編集部です。2019年10月7日に秋葉原のど真ん中にオープンした「JR東日本ホテルメッツ秋葉原」。全室バリアフリー設計、うち1室がユニバーサル対応ルームという都心の最新ホテルです。全室バリアフリーということで度々取り上げられてきましたが、実際車椅子ユーザーが泊ってみるとどんなことがわかるのか!?ホテルメッツさんへの期待も込めて包み隠さずレビューします!
「誰もが泊りやすいホテルへ」という想いをこめた最新ホテル
まず「JR東日本ホテルメッツ秋葉原」側がおすすめする「おすすめポイントBEST3」をご紹介します。
1.JR秋葉原駅より徒歩1分という好立地!秋葉原電気街口の南口を出てすぐ左側にホテルがあります。(むしろ1分かからないんじゃないか・・・)と思うくらいの利便性の良さ。
2.産地直送されるこだわりの朝食が頂けること。これは実際に頂いてきましたので後ほどご紹介しますね!
3.全室バス・トイレセパレートだということ。広く使えて嬉しいですよね。
…そして私達が一番知りたい「全室バリアフリー設計」という部分!JR東日本ホテルメッツ秋葉原は東京2020をキッカケとして様々な方からの需要が増えると見込んで障がいのある方、高齢者、外国人、どんな方でも泊まりやすいホテルを目指し造られたと言います。
現在の法律では50室以上ある宿泊施設は車椅子ユーザーのための客室を一定の割合で設けなくてはならないと定まっていますが、インフラ面の設備の難しさから実現できている宿泊施設は多くありません。しかしJR東日本ホテルメッツ秋葉原ではユニバーサル対応ルームに加え、その他の195の客室についてもバリアフリー設計であるといいます。
「実際ホテル内はどうなっているの?」「本当にバリアフリーが整っているの?」「私でも泊まれるかな?」…JR東日本ホテルメッツ秋葉原さんには申し訳ありませんが、今日は期待を込めて一切包み隠さずレビューしていきたいと思います!
エレベーターがロビー階に着いて降りると、洗練されたデザインのレセプションとロビーが広がっていました。ロビーはバリアフリーで段差がありません。
窓からは秋葉原の電気街口の光景が一望できます。ロビーには十分な広さの多目的トイレもあり、バリアフリーに配慮されているのがよくわかります。
こちらはロビー内にある「ラウンジBAR」。営業時間は6:00pm~11:00pmまで、ドリンクやおつまみを提供しています。
チェックイン・チェックアウトはこちらのセルフチェックイン機で行います。車椅子でも画面が見える高さになっているのが嬉しいですね。使い方のイメージはこちらから。
早速お部屋を拝見しにいきます。客室階の床はカーペットになっており、段差はありません。スムーズに移動ができます。
噂のユニバーサル対応ルームに潜入!
さて、こちらが噂の「ユニバーサル対応ルーム」です。全客室がバリアフリー基準を満たしていますが、その中でも「ユニバーサル対応」なのはこの1室のみです。
まず入室して荷物を置きたいという弊社の車椅子ユーザーの矢嶋がリュックを床に置き、服をハンガーにかけようとしたところ…ハンガーラックバーに手が届かない。車椅子では高すぎる位置にありました。こちらに関しては高さを調整して頂けるそうなので、不安な方はチェックイン前にお伝えするか、チェックイン後に調節して欲しい場合はフロントまで仰ってださいとのこと。もう一つの懸念はハンガーが金属でできているので重いということ。上肢に障がいのある方にとっては厳しいかもしれません。この点をお伝えするとハンガーをより軽いプラスチック製などに変更するよう検討してくださるとのことでした。
そしてこちらがバスルーム。ユニットバスになっています。部屋全体がフルフラットで、かつ広さもあるのでスムーズに動くことができます。トイレのドアの広さは84cmでした。矢嶋の車椅子の幅は55cmなのですんなり通ることができましたが、大きい車椅子や電動車椅子の方はもしかしたら狭く感じるかもしれません。
洗面台はちょうど車椅子でフィットする高さに設計されていて使いやすそうです。写真左側にハンドタオルが置いてありますが、タオル掛けはありませんでした。建築構造上、タオル掛けを設置することができなかったために洗面台の机にタオルを置く形になったそうです。
お風呂のドアは軽い引き戸で開けやすく、またフラットになっているバリアフリー設計。貸出可能なシャワーチェアーが2脚用意してあるとのことです。
さて賛否両論になりそうなのがこちらのトイレ。便器の両脇に上げ下ろし可能なアーチ型の手すりがついています。このバーはユニバーサル対応ルームにのみついているそうですが、逆に車椅子ユーザーの矢嶋はバーの高さ・位置が体に合わず体幹が保持しづらいため不安に感じるとのこと。利便性の感じ方は人によるかもしれませんね。
お風呂からあがったらお茶で一息…といきたいところですが、備え付けのコップに手が届かない。設置してある位置がちょっと高すぎたようです。また、コップもガラス製なので割れてしまわないかちょっと怖いかな…と取る際にヒヤヒヤしてしまうかもしれません。ホテル側はここについても今後検討してくださるとのこと。
ユニバーサル対応ルームのベッドの脇には立派なソファがあり、デザイン的にはとても素敵です。が、しかしデザイン性と反してバリアフリー的には難しい面も。ソファがベッドとくっついてることで車椅子の横づけができない状態です。そのためベッドへ乗り移る際には足元から、という形になるでしょう。ここに関しては「一般の方も利用できる客室なので基本的にソファ類は常設となりますが、ソファやスツールなどはお客さまの要望を伺った上で、客室から撤去することも可能です。」とのこと。気になる方は一声かけてみてくださいね。
全室バリアフリー設計ということは、一般客室にも泊まれたりするの?
答えは、「通路幅が許せば工夫によりYES」です。
こちらがシングルの一般客室です。ユニバーサル対応ではありませんが、バリアフリー設計です。通路の一番狭い部分の幅は75cm。お風呂もフラットでトイレもスペースがあるので、手動や簡易電動の車椅子ユーザーなど、通れる方であればユニバーサル対応ルームでなくとも工夫次第で宿泊が可能そうです。
こちらがトイレです。ユニバーサル対応ルームの両脇についているアーチ型のバーはありません。代わりにご覧のように左脇に手すりがついています。
こちらがツインの一般客室です。ユニバーサル対応ルームと同様にソファーとテーブルが常設されています。それらがあることによって車椅子で動ける範囲が狭くなりそうです。こちらも先ほどと同様にお声がけをして頂ければ一時的に撤去してくださるそうです。
このお部屋はテラス付きでした。出入口もフラットなので車椅子でも問題なくテラスにでることができます。テラスにはテーブルとイスがあり、ゆっくりと秋葉原の景色を眺めるのに良さそうですね。
ホテル内にはランドリールームがあります。車椅子で入ってみたところ、1台ギリギリ入れるかな、という広さでした。車椅子の幅によっては難しい方もいらっしゃるかもしれません。
こだわりぬかれた充実の朝食
朝食は「Japan Kitchen AKIBA」で頂きました。朝食は毎月異なる地方の産直食材を使用。和食・洋食それぞれのシェフがこだわりの定食を提供します。朝食だけではなく、ランチ・ディナーにも全国の産直食材を使用したメニューを提供しています。日本人だけではなく、多国籍な方々にも楽しんでもらえそうです。
こちらが朝食の「洋食」メニュー。こちらにトーストがつきます。
そしてこちらが「和食」メニュー。
ドリンクバーや新鮮なサラダバーも充実しています。朝食はとても美味しく満足でした。
ホテル1階には3軒のお店が入っています。ひとつはこちら、「麻布茶房 北海道アイスクリーム」。
■ 営業時間 11:00am~10:00pm
■ 定休日 不定休
甘味処「麻布茶房」がオープンしたジェラートショップ。シンガポール、ベトナム、タイで人気のお店が日本に逆上陸。北海道根釧地区限定の牛乳と生クリームをたっぷり使用し、素材の風味を生かしたジェラートが自慢のお店です。
コンビニ「NewDays」も入っているとのことで、ドリンクの買い出しに行ってみました。
■ 営業時間 24時間
■ 定休日 年中無休
・・・段差!!
どうやら裏口はバリアフリーではなく、車椅子では入れないようでした。仕方なく表から入ることに。中では、コンビニではありますがインバウンド需要に合わせたお土産なども売っていました。
そしてこちらが「Becker's × PRONTO」。
■ 営業時間 7:00am~11:00pm (L.O.10:30pm)
■ 定休日 年中無休
朝はモーニングメニュー、昼はハンバーガー、夜はビールをメインに提供しています。
更なる成長を見守りたい、「まっすぐ」なホテル
今回、宿泊してみて感じたことは「障がい当事者が思うバリアフリーと障がいのない人が思うバリアフリーには大きな差がある」ということ。JR東日本ホテルメッツ秋葉原に限ったことではありませんが、一概に「バリアフリー化」「バリアフリー設計」と言っても、そこに利用する側の当事者の意見や気持ちが入っていなければ本当に実用的なものにはならないのかもしれないと思いました。東京2020に向けてどんどんバリアフリー化が進んでいく中で、それを防ぐためには当事者の「声」を拾ってほしい。もっと積極的に意見を聞いてほしいと思うのでした。
JR東日本ホテルメッツ秋葉原の場合は障がい者だけではなく「誰もが利用しやすいホテル」を目指しているとのことだったので、全ての「声」を拾うことには限界があったのかもしれません。しかしその中で最大限利用者に寄り添ったホテルを造る。一日取材・宿泊させて頂き、その意気込みをひしひしと感じたのでした。
支配人の畑さんは「まだまだ不十分なところもありますが、ご意見を頂くことで改善していきたいと思っております。当ホテルをどなたでも利用しやすいホテルにするために尽力して参りたいと思います。」そう仰っていました。支配人だけではなく取材中ご案内してくださった方の、当事者の意見に真摯に耳を傾ける姿勢はとても印象的でした。確かに、オープンして約1カ月の現時点ではまだ不便な点もあるかもしれません。しかしそのひとつひとつの声に向き合っていこうという姿勢に今後の期待を寄せるばかりです。
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ライター Media116編集部
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