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障がいの有無に関わらず、誰もが尊重される企業文化。株式会社LIXIL「多様性の尊重」は優先分野のひとつ

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ライター:aki

「分からないことがあっても気軽に相談できる環境です」
「障がいを理解してもらい、日常的に支援ツールを活用して仕事をしています」

株式会社LIXIL(リクシル)で働く障がい者採用の皆さんは、そんな風に話します。

トイレ、浴室、キッチンなどの水まわり製品と窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を開発、提供している住宅建材・設備機器のメーカー株式会社LIXIL(東京都品川区・以下LIXIL)。今回は、その中でも障がい者の採用から定着支援、文化醸成などを行っている「アクセシビリティ推進室」の三善泰生さん、柄本充章さん、菅原恭子さんの3名にお話をうかがいました。

障がい者も一般従業員と同じ処遇で雇用

LIXILでは2018年から、主に新卒の障がい者採用において、一般従業員と同じ処遇・同じ部署への配属を推進しています。それは、「障がい者にも自分の能力を発揮してもらい会社の戦力になってほしい」と考えているからです。

三善さん「LIXILでは新卒の障がい者採用の従業員は、一般採用の従業員と同じ職場で同じ処遇で働いています。

同じ職場で働く狙いは、障がいのある従業員も合理的配慮をしっかりと受けた上で会社の戦力となってもらうこと。加えて、インクルーシブな職場環境の創造にも繋がると考えているからです。まだまだ課題はありますが積極的に推進しているところです」

柄本さん「新卒の方にLIXILを選んだ理由を聞くと、特に発達障がいの学生さんからは『“同じ処遇”と聞いて、御社を第一志望にしました』と言ってもらえることも多いです」

評価制度も障がい者の従業員とそうではない従業員で同じ仕組みです。

柄本さん「弊社は特例子会社はなく、すべてLIXILの直接雇用です」

写真右:三善さん、写真左:柄本さん
▲写真右:三善さん、写真左:柄本さん

LIXILで働く障がいのある従業員の方の声は、下記のLIXIL採用情報サイトにも掲載されています。

「先輩たちの仕事」障がい者採用|LIXIL(リクシル)(LIXIL公式サイトより)

「多様性の尊重」はLIXILのインパクト戦略の柱のひとつ

LIXILの障がい者雇用が先進的であるのには理由があります。LIXILのパーパス(存在意義)「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」この実現のため世界規模の社会課題のうち、より大きなインパクトを生み出すことができる3つの優先分野に取り組んでいます。そのひとつが「多様性の尊重」です。LIXILでは、多様な従業員の潜在能力を引き出すことができる公平でインクルーシブな環境の構築が重要であると考え、D&I推進に取り組んでいます。

三善さん「“多様性”の中には、もちろんジェンダーや人種・国籍なども含まれますが、“障がいのある従業員が働きやすい職場をつくること”も重要なポイントです。LIXILは誰にとっても働きやすく、安心できる職場であることを大切にしています。

LIXILは、“住まい”に関わる商品が主力で、すべての人がユーザーです。多様な従業員の視点は企業の強みにつながります」

この考えを企業文化として醸成するため、アクセシビリティ推進室が中心となって、障がいに関する研修や受入れ部署に対する勉強会を企画し展開しています。

また、ERGs(従業員リソースグループ)を全世界のLIXIL従業員を対象に整備しています。社内SNSを利用し、地域・テーマごとに異なるテーマのグループが活動しています。現在は、障がいのある人が最大限にパフォーマンスを発揮できる職場づくりをボトムアップで行っている「ABILITY ERG」グループをはじめとして5つのグループが運営されています。テーマにまつわる情報の発信やイベントの開催告知を行っていて、従業員は全地域・全グループへの参加が可能です。

ERGsをはじめとした、LIXILの多様性尊重の取り組みは、以下のサイトからもご確認いただけます。
「多様性を尊重するインクルーシブな企業文化の醸成」LIXILについて|LIXIL(リクシル)

Media116では、過去にERGについてのシンポジウムを取材しています。
ビジネスの場における多様性の実現 ~DTO Tokyo 未来発見セミナーレポート 後編~|Media116

実践されている合理的配慮

LIXILでは、実際に様々な合理的配慮が実践されています。

例えば、オンライン会議での字幕表示は「当たり前のこと」のように多くの従業員が行っています。聴覚障がいの従業員の発信からはじまった支援ですが、発達障がいなど音声情報だけで情報を処理するのが困難な従業員にも「分かりやすい」と好評です。職場によっては、従業員が首から下げるマイクを装着し、複数人の会話もリアルタイムに字幕表示するシステムを採用しているところもあります。

また、視覚に障がいのある従業員向けのパソコン等の画面を拡大するための機器や設定を導入したり、感覚過敏のある従業員の方を対象に、間仕切りのある個室ブースを用意している職場もあります。

パーティションや個別ブースの設置
▲パーティションや個別ブースの設置

ほかにも、オフィスの段差を減らしたり、障がいのある従業員の就労支援センター「NIJI」では引き戸やスロープを採用するなど、従業員と環境に応じて調整をしながら働きやすい環境の整備を進めています。

段差のないフロアオフィス
▲段差のないフロアオフィス

引き戸
▲引き戸

引き戸
▲NUI棟のスロープや手すり

「当たり前を変える」すべての従業員が、働き方を選べる

LIXILでは、「A HOME FOR EVERYONE~誰もが自分らしく働ける場所~」であることを目指しています。そのひとつとして、障がい者雇用の従業員をはじめ、すべての従業員が働き方を選ぶことができます。

三善さん「LIXILの働き方は、生産部門や物流部門等の出社が必要不可欠な部署もありますが、テレワーク制度で在宅勤務を基本としています。そのため、従業員本人の意思や状況で在宅型か出社型かの働き方を選ぶことができます。これは、障がいのある方にとってもメリットが大きいと考えています。

また、コアタイム無しの“フレックス”を導入している部署では、例えば午前7時から就業して午後4時には仕事を終え、趣味や家庭のために時間を使ったり、日によって就業時間を長めにとって週休三日にするといった働き方も可能です」

休暇制度も充実しており、男性の育児休業取得率も90%※を超えているそうです。

※2025年時点(直接雇用の従業員のみを対象。(株)LIXIL独自の育児目的休暇である「ぱぱの子育て休暇(配偶者出産・育児休暇)」を含む)

柄本さん「聴覚障がいの男性従業員で、結婚し育休を取りながら仕事を続けている従業員もいます。もちろん、女性で障がいのある従業員も、結婚・出産を経て働き方を変えながら継続して勤務しています」

また、キャリアジャーニーと言う、「キャリアは会社が描いてくれるものではなく、従業員一人ひとりが主役になって自分で描くもの」という考え方を推奨し、社内公募やキャリア申告の制度を使い、すべての従業員が自分の希望でキャリアプランを考えることを応援し、推奨しています。服装も自由で、普段はアクセシビリティ推進室の皆さんもノージャケットで仕事をしています。みなさん「革靴をはく機会も減りました」と笑います。


▲LIXIL公式YouTubeより

働く環境が事前にわかる。丁寧な採用ステップ

LIXILでは、障がい者採用だけの丁寧な採用ステップも取り入れています。

三善さん「一次面接の後、必ずインターンシップとして実際の職場を確認してもらう機会を設けています。応募者にとっては事前に“誰と、どんな場所で、どんなふうに働くか”が分かるので安心感があると思います。また、職場のメンバーも“どんな人材でどんな支援が必要か”を事前に知ることができます。管理職には事前に情報提供をし、必要な研修も行います」

これは、障がい者の新卒採用はもちろんのこと、キャリア採用(中途採用)の場合にもほぼ同じステップを踏みます。そのうえで、最終面談をし、お互いの意思確認をしたうえで正式な採用となります。

採用後も、アクセシビリティ推進室のメンバーが定期的に面談を実施し、困ったことがないかヒアリングをしています。内容に応じて、研修や支援の見直し、必要な時には配置換えなども実施しています。「私たちは横にならんで隣で一緒に歩いていく人と思ってほしい」と話してくださいました。

ミーティングをしながら、なごやかに談笑しているアクセシビリティ推進室の皆さん
▲ミーティングをしながら、なごやかに談笑しているアクセシビリティ推進室の皆さん

誰もが尊重される企業文化

こうした企業文化の中で、障がいのある従業員も自信をつけ、成長しています。本社人事部門に設けられた障がい者就労センター「NIJI」では、重度の障がいがある方も勤務しています。特別支援学校出身者や、一度就職した後に退職しもう一度就業を目指す方も所属しています。

障がい者就労センター「NIJI」(LIXIL公式サイトより)

菅原さん「NIJIでは、一人ひとりのペースに合わせた支援を大切にしています。自ら設定した『スモールステップ』の目標を一つずつ達成していくことで、小さな成功体験を積み重ね、できることを着実に広げていきます。安心して挑戦できる環境での経験は、揺るぎない自信となり、その人らしい力を発揮する原動力になると信じているからです。私たちはこれからも、一人ひとりの歩みに寄り添い、それぞれの成長と可能性を全力でサポートしていきます」

三善さん「NIJIからスタートして、本社人事部の教育部門に転属した方もいます」

「普段はNIJIの業務が中心です」という菅原さん
▲「普段はNIJIの業務が中心です」という菅原さん

企業の優先取り組み分野として「多様性の尊重」を掲げ、障がいの有無やライフステージに関わらず、すべての従業員が尊重される企業文化を作り続けているLIXIL。そんな環境で働くこと、その活動を消費者として応援することが、社会貢献につながると感じました。

LIXILの障がい者採用について

現在のLIXILの求人については以下のリンクから
株式会社LIXILの障害者求人・転職情報|atGP

LIXILの障がい者採用について、詳しくは下記の公式サイトもご覧ください。
障がい者採用|LIXIL(リクシル)

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ライター aki

ASDの長男と、たぶん定型発達の夫と暮らしています。私自身は診断をうけていませんが、おもちゃを一直線に並べて遊ぶ子どもではあったらしいです。                Twitter: https://twitter.com/akiko_m_psy10

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https://note.com/aki_m_psy10
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