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一つじゃない 第16回

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ライター:風来坊

人が生きるには「衣食住」が必要と言いますが、それだけで人は生きていけるでしょうか。
人には所属欲というものがあり、社会に居場所がないと不安になるそうです。
つまり、人にとって「働く」ということはお金を稼ぐためだけの場所ではなく、社会での居場所でもあるのです。

では、日本は障がい者も働きやすい社会でしょうか。

4コママンガ「就活」

4コママンガ「就活」

4コママンガ「障害者雇用率」

4コママンガ「障害者雇用率」

4コママンガ「ハロワの求人」

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テーマ「障がい者雇用の裏側」

テーマ「障がい者雇用の裏側」

<障がい者専用求人での就職を目指す>

私には精神障害と身体障害があります。しかし、地域で福祉サービスを受けられずにいます(過去記事参照)。
福祉サービスを受けられていませんので、地域に居場所も仕事もありません。

そんな孤独に生活している私にも世間の皆様同様に物価高騰の波が襲ってきており財布は悲鳴を上げています。
そこで就職活動を行うことにしました。
就職活動が上手くいけば居場所も収入も得られるかも知れないからです。

先ずは、自分の書いた福祉に関する記事を様々な出版社に持ち込みすることにしました。
某少年誌にも持ち込みしましたが結果は門前払いか無視の全敗。
そうした状況の中、私は一般企業での就職を目指して活動することにしました。
しかし、私は3年前に利き手が不自由になってから長文の筆記や重量物の運搬はできなくなってしまい、そこからは企業では働いておらず就職活動を行うにも様々な不安がありました。
そこで考えたのが「障害者雇用」という制度を活用しての就職活動でした。

障害者雇用を支える法律に「法定雇用率」というものがあります。
法定雇用率とは、企業は全従業員数のうち2.3%の人数の障がい者を雇用しなければならないという法律です。つまり、43.5人従業員がいる企業は最低1人は障がい者を雇わなければならないという法律なのです。悪い言い方をすると国が障がい者の「働く」という社会参加を民間企業に行わせる法律です。

しかし、この法律は企業にとって悪いことばかりではありません。法律で決められた人数以上の障がい者を雇用すると調整金というご褒美が企業はもらえるのです。逆に法律を守らない企業には納付金という(語弊はありますが)罰金があります。
障がい者側には、企業に自身の障害に合わせた合理的配慮を求められるというメリットがあります。
私は「この仕組みに則れば障害が有っても就職し易いのではないか」また「障がい者であることを事前に企業に知らせることで通院などの配慮を企業にしてもらえ安心して働けるのではないか」と考え、初めて障がい者として就職活動を行うことにしたのです。

<ハローワークを利用した就職活動記録 1か月目>

私の住む地域のハローワークには長文の筆記や重量物の運搬が不要な求人は3件ありました。

A社 保険会社の事務 高卒以上 経験不問
B社 銀行の事務 高卒以上 経験不問
C社 工場の事務 高卒以上 経験不問

更に、私の住む地域のハローワークでは同時に複数社への応募は禁止になっていたので、先ずはA社に履歴書を送りました。

A社の求人票には「10日以内に合否を知らせる」と記載されていましたが14日過ぎても返事はなく、そこで企業に問い合わせてみると「ハローワークには合否の通知を出したのであなたには回答しない」と合否結果の開示拒否をされました。結論を述べると「即戦力を求めているので不採用」というのです。…え、経験不問じゃないの?

次に、B社に応募することにしましたがB社はハローワークや地域の社会福祉法人が口を揃えて「求人を出しているが障がい者の採用に後ろ向きな企業」と話すほど有名でした。それでも履歴書を送りましたが案の定不採用の通知が送られてきました。

<求人サイトを利用した就職活動記録 1か月目>

私がハローワークと並列で利用したのが求人サイトでの就職活動です。

健常者向けの求人サイトでしたが2社の障がい者向けの求人と出会い応募。しかし、2日後には「総合的に判断した結果不採用」という返事がきました。
その後、障がい者専門の求人サイトで3社に応募しましたが1か月過ぎた現在も返事が来ていません。

<障がい者専用求人に挑戦した1か月>

法律により企業は障がい者を雇用しなければなりません。
つまり、日本には障がい者も活躍できるステージがたくさんあるはずなのです。

しかし、1か月の就職活動で見えたのは「企業の障がい者の採用基準は厳しく、容易くステージには乗れない」ということです。若しかすると「障がい者を雇用する気はないけど国がうるさいからフェイクの求人票を出している」という企業があるのかも知れません。

障害者雇用の捉え方は、障がい者、国、企業では違うのかも知れませんね。

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ライター 風来坊

東北の片田舎在住のアラフォー。 児童虐待、いじめ、パワハラ、自傷による措置入院を経験。 田舎では福祉に偏りがあると考え30代から大学で福祉を学ぶ。 数年前には事故で利き手が不自由になり、現在はリハビリを兼ねた趣味(プラモデル、ニードルフェルト、UVレジン)に没頭中。 いつか全ての人が楽しめる駄菓子屋を開きたい。

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