透明マスクが笑顔を救う?!
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ライター:池田都
テレビドラマの中の人物がマスクをつけている事に、何だか不思議な感覚になったのも今は昔。
新型コロナの何が辛いといって、マスクがマストとなっている点も含まれています。
今更ですが、「きこえ」というのは複雑で、ただ音(あるいは声)が大きければよいというわけでありません。
現に健聴者であっても、マスク越しで声がこもってしまい、えっ?と聞き返す/返される場面は増えたのではないでしょうか。
コミュニケーションは「相手を知ろうと思う心から生まれる」という基本が、時に揺らぐ経験をお持ちの方は多いと思います。聞き返しというのは双方にストレスがかかるものです。
新型コロナはこういった部分での摩擦をも生んでいるのです。婚活の現場でも、マスクによってスムーズにいかず、苦戦されてる方が以前に比べると増えたという記事も見かけました。
物心ついてから片耳難聴で、現在は両耳、いわゆる「中途失聴者」となった私は、唇を読み取って会話をしています。唇を読み、前後の流れから頭の中で先読みするクセがついている難聴/聴覚障がい者は多いでしょう。
それは買い物先のレジで、窓口でのやりとりで等、ちょっとした場面ですが、マスクが呼ぶジレンマは思いの外、大きいのではないでしょうか。
さて、そんなマスクについて。
最近では色柄やデザイン、形状も含めて沢山の商品が生まれていますが、今回は「透明マスク」を試す機会をいただきました。
「透明マスク」と聞いて、まず頭に浮かぶのは?
これはコロナ前ですが、デパ地下やレストラン等で見かけた「マウスシールド」ではないでしょうか。
コロナ禍において、「開放型」であるマウスシールドは有効ではないという見解があり、ウレタン製についても意見が分かれ、二重マスクをされる方も見かけるようになりました。
私も「透明マスク」と聞いてまず、この開放型を思い浮かべました。
では実物は?
【ユニ・チャーム 顔が見えマスク】
詳細は公式サイトをご覧ください。
ゴーグル型
1,480円(税込)
透明部分をぐるっと囲むような形ですので、固い部分は肌に当たりません。
比較的、顔が大きいのでちょっと心配でしたが、耳にかける部分も柔らかく伸びが良いです。
鼻にある合わせ部をつまめば、ズレた時に位置を直せるようになっています。
装着する際は、ユニ・チャームのロゴが右。
最初、説明を読まずに左にして上下逆さまに着けてしまったのですが、フィット感が高いので違和感はありませんでした。
口元を隠す生活が長いため、ちょっと恥ずかしいような感覚はありますが、着用そのものにはストレスはありません。
前方が出っ張っているため、圧迫感もありませんでした。
【栄商会 ルカミィ】
詳細は公式サイトをご覧ください。
くちばし型
880円(税込)
軽さと、顔全体がハッキリ見えるのが特長です。
耳ヒモもストッパー付きで、調節できるようになっています。
専用ケース(別売り:1,100円)に収納する際、フィルムを保護する円柱のウレタン棒が付属しています。
「Look at me」から、ルカミィと名付けられたそうです。
お化粧も楽しめるようになるでしょうし、まさに「私を見て!」というわけですね。
2つの商品を試してみて ~まとめ~
両方の商品に共通するのは「曇らない」です。
こういった「透明マスク」で一番の心配であったのは、曇りではないでしょうか。ですので「曇らない」は非常に大きいアピールポイントだと思います。
通勤時との使い分けも有り!
コミュニケーションにおいて大切なもののひとつ、「笑顔」を見られる、見せられることに異論はないでしょう。
目は口ほどにものを言うとは言いますが、顔全体からの読み取りは大事。手話でも表情や口元の動きはとても重要です。
そして何よりも、こういった商品が必要だと考える人たちがいて、実現させたというそのこと自体にグッとくるわけです。
これは公的な場所はもちろん、銀行、教育機関、飲食含む接客業に広く普及してほしい!
一般にも普及して行く事を願ってやみません。使用者が増えるごとに改良がなされ、バージョンアップしていくでしょう。社会での「透明マスク」の必要性を考え商品化させた会社が、意見を取り入れないわけがないからです。
ようやく笑顔が見える日常生活がやってくる!
「載せて欲しい・調べてほしいコト」Media116への掲載希望ネタ大募集!
今回の記事はいかがでしたか?
透明マスクのニーズ、改良してほしいこと等のご意見・ご感想もお寄せください。
今後の透明マスク普及活動の参考となるよう、メーカーさんにも情報提供していければと思います。
Media116は今後も当事者お一人おひとりのご意見をもとに共感してもらえるような記事作りをしてまいります。
皆様からのご感想、リクエスト・アイディアお待ちしております!!
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ライター 池田都
1968年生まれ。5才からの片耳難聴を経て、中途失聴。映画レビューを中心としたフリーランスライター。パリのアメリカ人ならぬ東京の大阪人。「ひとの心は善である」という揺るぎなき思いが、揺らぐ時もある今日この頃を生きています。 Twitter: https://twitter.com/two_is_one
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