一つじゃない 番外編 風来坊マッチングサイトを使う!
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ライター:風来坊
私は今まで一つの事象に対し複数の視点があるというコンセプトの下で「一つじゃない」という記事を書いてきました。
しかし、今回の「一つじゃない」は番外編としていつもとは趣向を変え、私が実際に挑戦した事象に対して感想を述べていきたいと思います。
今回、挑戦するのは「マッチングサイト」!
題して「一つじゃない 番外編 風来坊マッチングサイトを使う!」
マッチングサイトで出会いを掴め風来坊!
過去記事でも書きましたが、私は県営マッチングサイトを利用していました。
また、過去には大手マッチングサイトを利用して異性との出会いに繋がったこともあります。
今回はそうした一人の「アラフォー」「男性」「障がい者」が複数のマッチングサイトを利用した経験を綴ります。
マッチングサイトとは
マッチングサイトとは、基本的には異性との出会いの場をインターネット空間で提供するサービスです。
マッチングサイトは、過去には「出会い系サイト」と呼ばれ、様々な事件の入り口になったケースもあり悪印象のサービスでしたが、現代では42.6%の人が利用するサービスに成長しているようです(※MMD研究所)。
私の利用したマッチングサイトでは、自身のプロフィール(顔写真、年齢、職業、収入など)を用意、異性のプロフィールを検索し、気になった異性に「いいね」というアプローチをし、相手から「ありがとう」という了承を得た場合にサイト内で二人だけの「メッセージ(チャットのようなもの)」が開放されるという仕組みになっており、サイトにより料金が発生するタイミングが「いいねを送るとき」「メッセージを送るとき」「メッセージを読むとき」などの違いがあります。
私は過去に数人の方とマッチングサイトを利用して、出会い、お付き合いしてきましたが、近年マッチングサイトでマッチングした人物のほとんどが「他の有料サービスに引き込もうとする悪質な存在」へ変化しているように体感しています。
今回は私が実際に利用したマッチングサイト三社と友人(高脳機能障害、男性、アラフォー)の体験した一社の合計四社のマッチングサイトを利用した体験談を綴っていきます。
マッチングサイトO(オー)を利用して
Oは一番最近利用したマッチングサイトです。
インターネットを閲覧しているとやたらOのインターネット広告が表示されるので1週間だけ利用してみました。
Oを利用し料金が発生するタイミングは「メッセージを読むとき」で、プロフィールの作成、いいねを送る(定型文のメッセージも送れる)は無料で出来ます。
↓1週間挑戦した結果がこちら↓
足跡(私のプロフィールを見た人数)・・・75人
マッチングした人数(相手から「いいね」が着て、それに応じた)・・・8人
…8人もマッチングした!と喜んではいけません。
スグサマ8人中7人は「強制退会処分」という「他の有料サービスに引き込もうとする悪質な存在」として運営から追放されているのです。
Oにおける「他の有料サービスに引き込もうとする悪質な存在」のプロフィールの共通点は、
・顔写真が盗作(顔写真が同じなのに年齢や居住地が違うプロフィールが複数ある)
・自由記述の自己紹介欄を白紙にしている
・職業が医師や会社経営者で年収500万円以上ある
・遠方在住(私は宮城県のお相手を希望しているのに関東圏からの誘いが多い)
・喫煙歴有り
という特徴が有りました。
※医師、経営者、喫煙者が悪質な存在という意味ではありません。
マッチングした残り1人は同年代のシングルマザーで実在しそうでしたが、私は突然父親になる自信がない(ちっちゃい男)のでOの利用は1週間で終了としました。
Oを利用した感想
Oで同年代(アラフォー)のプロフィールを見るとシングルマザーが多い印象でした。
また、先述したようにわかりやすい「他の有料サービスに引き込もうとする悪質な存在」が多数いました。
それ以外にも、プロフィールをしっかり書き込んでいる看護師の方で「心身に障害がある方はお断りします」と明確に障がい者を拒絶される方も見られ、障がい当事者としては悲しい気持ちでの終了となりました。
〇県営マッチングサイトMを利用して
Mは過去記事でも書いたマッチングサイトで、料金は2年間の利用で11000円。
「いいね」と「ありがとう」の考えは他のマッチングサイトと同じなのですが、「いいね」は月3名しか送れず、マッチングしても「メッセージ」のやり取りはなく、スグサマ対面のデート(お見合い)という流れになります。
「いいね」にはアピールするためのメッセージを付けることは出来ず、異性を選ぶ基準はプロフィールに掲載された「顔写真」や「収入」が主とのことでした(運営談)。
私は「体が不自由な障がい者」「収入の低い障がい者(障害者雇用など)」「LGBTQ+」といった方々が利用しづらいシステムだったため運営にその旨を指摘したところ利用4ヶ月で「うるさい奴」と目を付けられ追放になりました。
↓私がMを利用している異性から嫌煙された理由(運営談)↓
・顔写真(私は手が不自由なので髭の剃り残しが生じ運営から「髭を伸ばしている男性は女性から選ばれない」と顔写真の掲載を否定されている)
・収入(私は三年前に利き手が不自由になる事故にあい力仕事や筆記ができなくなり収入が少ない
Mを利用した感想
Mは〇県内でテレビ放送されたこともありサービス開始前の登録者数が1300人以上とのことでしたが、サイト内での対話方法がなく、相手の人となりを知る手段がプロフィールを読むしかありません。運営からも言われましたがMで出会いを得るためには異性の目を引く「容姿」と「収入」が必要でありMを利用した感覚はマッチングサイトというよりは女性が一方的に男性を選ぶカタログショッピングのようでした。
また、運営が自社を「障害者差別解消法」の対象外と言い切れる謎の自信を持っており、障がい当事者としてサービスに関する意見を運営に伝えるとスグサマ追放します。Mの利用はこうした運営の方針に憤った中での終了になりました。
マッチングサイトYを利用して
現在のYは仕様が変更され、私が利用していた時と現在では多少違うと前置きさせて下さい。
私はYで異性とお付き合いしたものの、お別れしてYに出戻りし、再度異性と出会いお付き合い出来た経験があります。
当時のYは月額料金を支払うとマッチングしなくてもお相手へ「メッセージ」が送れました。ですから、プロフィールが弱くても自由記述のメッセージでアピールすることが出来、そのおかげで私は実際に複数の方とお会いし、お付き合いすることが出来ました。
↓Yで出会った方々との体験談はこちら↓
・シングルマザーとお相手の子供さん同伴のデートをしたところ、私には見向きもせず終始子供との飲食に夢中で最後にこの親子が食べた飲食費を請求された。
・初めて会い喫茶店でデートした女性から「生で良いからホテルに行こう(避妊しないエッチをしようという意味)」「先週も別な人と生でエッチしてきたから安心して」と初対面で身体の関係を迫られ恐怖を感じたので拒否した。
・精神障害を隠して看護師と付き合うことになり、夜に隠れて薬を飲んでいたところ見付かり薬の名前から「あなた精神障がい者なの?」と障害がバレ別れた。
・年下の女性と付き合うことになったが1ヶ月ほどして「合コンでお持ち帰りされてそっちと付き合うことになった。でも、あなたのことも好きなので二番目の彼氏になって。」と二股の宣告をされ、違和感を覚えたので別れた。
Yを利用しての感想
Yは、今よりリーズナブルで使いやすいシステムのときに一年おきくらいの頻度で利用していました。
一月(ひとつき)の利用で複数の異性と連絡先の交換が出来、その中からお付き合いまで発展することが多くありました。
Yは、唯一、異性と実際にマッチング出来たマッチングサイトですが、障がい者と隠して付き合っていたら看護師の彼女にバレて別れることになったり、二股をかけられそうになったり、買春を持ちかけられたり、苦い後味の経験で終了しました。
マッチングサイトPを利用して(友人談、高次脳機能障害、男性、アラフォー)
Pもよくインターネット広告を出しているので頻繁に見かけるマッチングサイトです。
Pを利用した感想を友人に聞いてみると、
・サクラの人としかやり取り出来なかった。※サクラとは課金させるために虚偽のプロフィールで異性に近付く存在のこと。
・途中からサクラの人や別サイトに連れていこうとする人達を、無理矢理日常会話に持っていき、女性との会話の訓練や練習にしていた。
・最終的にはうまく約束を取り付けても「待ち合わせに行けなくなりました。ごめんなさい。」(ドタキャン)で終わる。
・どれくらい頑張ってトークを続けられるかの練習だった。
と、私の友人は悪質業者を逆に利用して会話の練習に使っていたとのことでした。
マッチングサイト以外の出会いの場 街コン
私が経験したマッチングサイト以外での出会いの場に「街コン」というモノがあります。
私の場合、隣町のクリスマス街コンで三名の方と連絡先を交換でき、お一人とお付き合いできました。
街コンを利用しての感想
・決められた時間の中で複数の異性と会話するので一人にかける時間が短く、忙しなく進む。
・短時間の会話時間なので第一印象と話術が必要。※私の場合一緒のグループになった男性が三枚目になってくれたので助かった。
・実際に顔を合わせて会話できることは何より楽しい。
というポジティブ強めな感想を持ちました。
日本人は恋愛したくない?
現代の20代男性の7割が恋人がいないまたは未婚で、20代女性の5割が恋人がいないまたは未婚となっているようです(※内閣府男女共同参画局)。
一昔前では、職場恋愛、合コンなど対面での出会いが当たり前でしたが、現代の恋人がいないまたは未婚の割合とマッチングサイトの利用者数の割合を見ると、現代の日本人が対面での恋愛に臆病になっているのではないでしょうか?
私の大好きなアニメ「マクロス7」の挿入歌の歌詞に
「人は一人じゃ生きられない♪愛する誰かが必要さ♪(曲名Power to the dream)」
というモノがあり、当時中学生の私はこの歌詞に衝撃を受けましたが「アラフォー」「ぼっち」になった現在の私が聞いてもビンビンに心に響く歌詞であり、喜怒哀楽を共にできるパートナーの存在の大切さを再認識させられる内容なのです。それは健常者だけの話ではなくマイノリティとされる方々も同じなのです。
私自身の体感ですが社会人になると出会いの機会が極端に減ります。
そして障害を負ってからは出会いを求めに出向いても、きっかけをつかみ取ることさえ難しいことであるとも体感しています。
もし、あなたが他者といることが苦痛でなく、出会いのきっかけが舞い込んだ時には、かっこ悪くても、失敗しても、飛び込むことをお勧めします。
後悔先に立たずですよ。
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ライター 風来坊
東北の片田舎在住のアラフォー。 児童虐待、いじめ、パワハラ、自傷による措置入院を経験。 田舎では福祉に偏りがあると考え30代から大学で福祉を学ぶ。 数年前には事故で利き手が不自由になり、現在はリハビリを兼ねた趣味(プラモデル、ニードルフェルト、UVレジン)に没頭中。 いつか全ての人が楽しめる駄菓子屋を開きたい。
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