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障害者雇用でキャリアアップしたい!そのために必要なこととは?

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ライター:Media116編集部

皆さんこんにちは!Media116編集部です。皆さんは「キャリアアップ」と聞いてどんなことを感じますか?「できることならしたい」「仕事の幅を広げたい」はたまた「あんまり興味ないかな」…人それぞれ、想いは違うと思います。今回はゼネラルパートナーズが運営する障がい者総合研究所の「キャリアアップ」に関するアンケートを元に、障害者雇用においてのキャリアアップを考えていきたいと思います!

多くの方がキャリアアップに興味、しかし現実は…

障がい者総合研究所が行った「障がい者のキャリアアップに関する調査Report」の要点をかいつまんでみるとこのような結果が出ています。

<サマリー>
1. 障害者雇用で就職した方の雇用形態では、正社員の割合は4人に1人であり、役職に就いていない方の割合は9割を超えている
2. 障害者の約8割が、キャリアアップをすることに関心があり、 特に「仕事の幅を広げること」を重視している傾向が見られる
3. 障害者雇用で就職した方については、一般社員と比較して十分にキャリアアップを実現できておらず、 キャリアへの満足度も低くなっている傾向が見られる

役職についているのは1割未満
キャリアアップをすることに関心があるという方は80%

キャリアアップに関心のある方は多いようですが、実際に役職に就いている方の少なさを見るとそこには何か高い壁があると考えられます。それは障がいに起因することなのか?それとも会社の体制・体質によるものなのか?はたまた、障害者雇用に対する社会のハードルによるものなのか…?

逆に「キャリアアップに関心がない」という方のお声を聞いてみました。

キャリアと体調の安定、どちらかしか選べない?

キャリアアップに関心がない理由の1位は、「あまり無理をしたくないため」

<コメント一部抜粋>
■現職では昇進・昇格が無く、仕事量も変わらないため(40代・男性)
■障害者雇用でキャリアアップに協力的な企業など無いと思うため(40代・女性)

キャリアアップに関心がないという理由で最も多かったのは「体調を優先して働きたい」という回答でした。体調を安定させながら長く腰を据えて働くこともワークライフにとってはとても重要なことですよね。

気になるのはコメントにあるように、キャリアアップを望んだとしても会社の体制・体質上それが叶わない現状があるということ。障害者差別解消法が制定されても、受け入れ側の意識や制度の改革がなかなか進んでいないことも事実です。

NO

そのような状況がある中でも、キャリアを形成していきたいと思われる方の多くが望むのは「仕事の幅を広げたい」ということでした。そして次に多かったのは「昇格・昇進がしたい」という回答です。そのアンケートとコメントをみていきましょう。

「可能性を広げたい」そのためにできること

キャリアを考える上で、最も優先順位が高い項目は「仕事の幅が広がること」

<コメント一部抜粋>
■障がい者という理由だけで、仕事の幅や難度、昇進・昇格に制限がある。潜在能力を引き出そうとしない方々が多く、面倒な仕事を押し付けられているように感じる。そのような人たちを見返したいため(40 代・男性)
■障がいがあっても、どこまでできるかチャレンジしたいため(40代・女性)
■現職では仕事の成果に関わらず契約の更新が唯一の評価になっており、仕事に対するモチベーションがあがらない。そのため、 自分の仕事の成果に対する評価を得ることで、仕事にやりがいが欲しい(40 代・男性)
■できる仕事が増えるということは、やりがいにも繋がり、収入UPにも繋がると思うため(30代・男性)
■仕事の幅が広がることで、社会の仕組みを理解できるようになり、視野も広がると思うため(40代・男性)

ガッツポーズ

「自分の可能性を広げたい」「確かなものを残したい」「より多くを学びたい」…それは障がいの有無に関係なく、イチ社会人としてとても自然な考えですよね。しかしそのためには「配慮が必要だから」「障がいがあるからこれは任せられないんじゃないか」という周囲の偏見を根気強く解いていく努力も必要なのかもしれません。

障がいがあることによってできること・できないことがあることは事実です。そう、何が悪い誰が悪いではなく、「ただの事実」です。健常者でも凸凹は必ずあって、周囲の支えは誰にでも必要なことです。どんな支え(=配慮)があれば自分の活躍の幅を広げていけるのか、それを周囲に知ってもらうこともキャリアアップを目指す際には大切になることのひとつでしょう。

配慮を受けることはキャリアアップの妨げになるのか?

入社後に「昇進・昇格をしていない」という割合が87%と最も高い

<コメント一部抜粋>
■障がい者だということで自身のキャリア形成について援助が全く受けられなかった(40代・女性)
■健常者社員と同じようにできないことで、評価が下がっている(50代以上・女性)
■体調を考慮頂いた上なので仕方がないとは感じるが、残業をすることが難しくトラブルに最後まで対応できなかったり、仕事への自信を付けたり、障がいを知らない同僚の信頼を得る機会が少なかったこと(20代・女性)
■キャリアとしては健常者と少しも劣らないのに、障がい者というだけで契約・嘱託社員扱いする考え方(50代以上・男性)

コメントから「配慮が必要だからキャリアアップは難しい」そんな空気感がこの令和の時代になってもまだ根強く残っているのかもしれないということが感じ取れます。

キャリアアップを実現するためには、何はなくともまず「体調の安定」が前提です。しかしいくら「安定しています!」といっても数値化できるものではないので周囲に理解してもらうことは結構難しかったりしますよね。その際には安定した勤怠、勤続年数、周囲との円滑なコミュニケーションから信頼を積み重ねていくことが、理解してもらうためのひとつの目安となるでしょう。

大きな歩幅で一段一段登っていく

健常者がキャリアアップのために階段を一段登るのであれば、障がい者は「体調の安定」「偏見の入っていない周囲からの評価」などプラスで数段、階段を多く登る必要があります。そしてその一段一段は壁のように、とても高いものです。しかし数段多く登った経験や、その先に見る景色はきっと人生をより良いものに変えてくれるのかもしれません。

ジャンプする男性

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