100%の前向き思考!仮面女子・猪狩ともかに聞いてみた!(後編)
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ライター:maroemon
こんにちは、Media116の車いすユーザーのまろえもんです。
お待たせしました!!仮面女子・猪狩ともかさんのインタビュー後編です!!
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2018年4月11日 たくさんの、もしもあの時・・・・
当時の猪狩さんは2017年に仮面女子(スチームガールズ)のメンバーになり、仕事が楽しく日々の生活も充実していました。
本当にたまたま、その日に参加しようと思っていたレッスンに向かう最中に猪狩さんは事故に遭いました。
風が強い日でした、電車を降りていつものなれた道。
それは、一瞬の出来事。
それは逃げる時間もなく、逃げられる時間もなかったことでしょう。
事故の瞬間は、そんなものです。
その時は痛みより恐怖が強かったそうです。
呼吸ができない。
視界が遮られた状態。
凶器のような重さ。
その凶器のような重さはなんと木製で高さ280センチ、幅350センチ、重さは数百キロ。
猪狩さんの身長は154センチなので倍以上の大きさが覆いかぶさった状態になります。
そう、たくさんの「もしも」「あの時」が脳裏を過ります。
あのとき、もし靴ヒモがほどけて結び直していたら。
もし、誰かから電話がかかってきて歩みを止めて通話をしていたら。
もし、のどが渇いて自動販売機で飲み物を買っていたら。
わずか数秒でも手前で何かをしていたら……。
もっといえば、整体を別の時間に予約していれば……。
私は事故には遭っていませんでした。
引用文献
猪狩ともか(2020) 100%の前向き思考 東洋経済新報社
自分のいる環境を楽しもう!!
緊急手術が終わり、ケガの説明を受ける猪狩さん。術後の説明時の時点では、「まさか一生歩けない身体になってしまった!」とは思ってはなく「遅くとも3か月後くらいには回復するかな?」と軽く考えていたそうです。
当時のケガの状態です。
●眼瞼破裂(顔は軽傷でしたが、少し縫ったそうです)
●頭部挫傷(大きな後遺症はありませんでしたが、頭を打っていたそうです)
●骨折(脚・肋骨・胸椎・頸椎の4カ所)
●脊髄損傷
術後・入院中、痛みや吐き気との格闘の日々でした。4ヵ所の骨折に寝がえりが打てない、身体の自由が利かない。ほんの少し身体を動かすだけでも悶絶の痛みが襲います。副作用のひとつに「吐き気」がありました。
食べなきゃ元気になれない!気持ちと身体の反応は真逆で、何度もリバース。
しかし、「もう一度!あのステージに!」この強い想いが、猪狩さんのシンドイ環境を「ポジティブな楽しめる環境に」変化させていきました。上体を起こすが難しいなら、寝ながら食べる工夫を!外出許可が出たら、これ食べたい!など思考を変えて行ったそうです。ちなみに、入院中食べたかったメニューは「グラタン」だそうです!
車いすデビューしました!
車いすデビューは入院して6日目。
この時、乗った車いすは現在使用しているのとは違い、リクライニング式車いす。(背もたれのみ角度を変えることができるタイプ)
この日、視界に入った景色・目線の高さなどは覚えてなく、ただ必死だった。ベッドから移譲させてもらうこと、座ること、何より入院してから初めてベッド以外の場所に行くこと。当時は座位を保つことも困難な状態だった猪狩さん。
毎日、車いすへの移譲・乗る・漕ぐ練習を重ね、事故から5か月半の入院生活を経て9月26日退院の日を迎えました。現在はオーダで作製した自身の身体にあった車いすで活動、またステージでは、ピカピカ光るステージ仕様の車いす活躍中です。
全てのユーザーが仮面女子のライブを楽しめるように
2019年8月26日、事故以来ホームグラウンドである「仮面女子CAFÉ」に戻ってきました。入院中、「車いすでどう復帰するか、何ができるか」それしか考えられませんでした。
ここから猪狩さんの新しいスタートです!少しずつですがにステージ上で歌える時間や外部で活動できる時間が長くなってきました。
現在、仮面女子のライブは「車椅子をご利用のお客様へ」という形で独自に案内をしています、またメールでの問い合わせも可能で従来のイベンター対応と比較すると非常に便利でありがたいシステムですよね。そして今回は難病でライブ会場に来ることが困難なファンと分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」で繋ぎ、実際に対話してもらいました。
初めての「OriHime(オリヒメ)」に猪狩さん、驚きと「OriHime(オリヒメ)」のルックスに「かわいい!!」
そして「このロボットでライブ観覧はもちろん、会場でお仕事ができたらすごいですよね!」とコメントしてくれました。
2020オリンピック・パラリンピックに向けて
東京都より「パラ応援大使」に任命。
また「東京2020パラリンピックの成功とバリアフリー推進に向けた懇談会」メンバーでもり、NHK Eテレ『パラマニア』にレギュラー出演中などパラスポーツやバリアフリー推進には、もはや欠かせない人物となった猪狩さん。これまで、たくさんイベント等でパラスポーツを経験してきましたが、難しかったパラスポーツの種目は何でしょうか。という質問に
「車いすバスケ」と答えてくれました。
「ルールや何よりボールを維持しつつ、高いシュートを決めるのは至難の業です!」とのこと。
逆に得意な種目は?という質問には「水泳」と答えてくれました。
幼いころから12年間スイミングスクールに通っていたので下肢が動かなくてもプールに入ったら浮力でなんだか泳げたそうです。1年延期となったパラリンピックですが、今はイベントや試合の開催が難しい昨今。また徐々に開催されるようになったら会場で猪狩さんの元気な笑顔に会えるかもしれませんね。
これからの猪狩ともか
2020年2月17日の公式ブログにて9/19(日)のZeppHanedaのワンマンライブの後に、「仮面女子CAFÉ」にて仮面女子卒業を発表。(ライブは12月12日(土)に延期)
猪狩さんに今後の事を聞いてみました。
これからやってみたいことは?
明確には見えてはいないけれど、これからも自分にしかできないこと、私だからできることを発信し続けたい。
埼玉西武ライオンズの関連のお仕事は仮面女子を卒業しても続けたいです!!
これからの夢は?
うーん、夢・・・なんだろう・・・。
障がいを持った私はこれからも人前に出る使命感はある。と感じています。
前向き笑顔で答えてくれました。
100%以上の前向き思考だったよ、猪狩さん
取材前に何度も何度も著書を読んでいた、まろえもんでした。同じ車いすユーザーであり
事故で身体の機能を奪われるという極めて類似体験。まだまだ書き足りないことがありますが、それは是非「100%の前向き思考」を読んでいただきたい。特に一歩ずつ前に進むための55の言葉は、一人ひとり色んな気持ちが現れるはず。
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★100%の前向き思考!仮面女子・猪狩ともかに聞いてみた!(前編)★
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ライター maroemon
車いすユーザーであり、聴覚・視覚・内部疾患も兼ね合わせる。 ジョブコーチまたアスリートとしての経験を活かし現在はゼネラルパートナーズの企業アスリートとしてまた知的障がい・発達障がい専任カウンセラーとして日々当事者と同じ目線で向き合って課題解決に取り組む毎日である。
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