「どこに通えばいいの!?」親子でストレスのない療育施設の選び方 一般社団法人人間力認定協会
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ライター:飯塚まりな
お子さんが生まれると、自治体で実施される1歳半健診や3歳児健診を迎えます。その際、医師や保健師などから言葉の遅れや視線が合いにくいことを指摘され、「発達がゆっくりかも」と初めて気付く保護者も少なくありません。
突然そのような指摘を受けたとき、保護者はどうしたらいいのでしょうか。
保護者が最初に感じる不安
健診結果から「療育」を進められた場合、まずお子さんを療育施設に通わせるかどうかの判断が保護者に求められます。

療育とは、障害や発達の特性が見られるお子さんに対し、保育士や作業療法士などの専門家が行う専門プログラムです。言葉、運動、コミュニケーションなど自立する上で必要なトレーニングを行い、成長によって起こる日常のストレスや生きづらさを少しでも軽減することを目的としています。
しかし、まだ1歳半や3歳……子供の成長はさまざまと言われる中で、すぐに「療育を受ける」と決断するのは果たして正解なのでしょうか。
今回は、一般社団法人人間力認定協会 理事 望月宏彰さんに、療育施設の選び方について話を聞きました。3児の父でもある望月さんは、協会の児童発達支援士をはじめ、教材の開発や受講生たちの意見交換会を主催しています。
児童発達支援士についての情報
Media116記事より:4万人が学んだ「児童発達支援士」 発達の多様性を理解し、子どもの可能性を引き出す

過去に、望月さんのお子さんも3歳児健診で発達の特性を指摘され、療育施設に通うか検討した時期がありました。
「僕自身、自分の職種が発達や教育分野で知識はあるので、割りかし我が子の健診結果を楽観的に捉えていました。ただ療育を受ける場合に、ほかの兄弟への説明や家族の心理的負担を思うと、3歳の段階で決断することは難しいと感じました」。
その後、望月さんのお子さんは特に成長や発達の指摘を受けずに過ごしたため、最終的には療育施設に通わなかったとのこと。
しかし「早期療育を始めたほうがいいケースもある」と話し、小さいころからの適切な支援を受けることで効果は大きいと感じられています。
「ある高校の通級クラスの先生がおっしゃっていたのが、幼い時期に療育を受けてきた子は、高校生の段階で人とトラブルになることが圧倒的に少なくなると聞いています」。
そのような結果から、療育を受けることで、お子さん自身が自己認識や生活で必要な知識や技術を身に着けられるとされています。
療育施設へ通う判断は、子どもの特性の現れ方、家庭環境、保護者の判断や情報収集などで決まるため、どれが正解なのか明確な答えが出ないものです。
施設選びのミスマッチ防ぐ
一方で、療育施設に通うことを選択した場合、どこの施設に行けばいいのか。望月さんの協会では「施設選び」について多くの相談が寄せられるといいます。

一般的に自治体による公立施設の案内は1、2件程度にとどまり、民間施設を希望する場合は自力で探すようになります。地方では選択肢が1、2ヵ所しかない地域も多く、「療育格差」が存在します。
このとき、施設選びの中で大事なポイントはこちら。
・施設のウェブ情報だけを鵜呑みにせず、必ず親子で見学や体験に行くこと
・施設の職員同士の何気ないコミュニケーションや雰囲気を観察
・すでに通所している子どもたちの表情を確認(こわがっていないか、安心して過ごせているか)
・スタッフの入れ替わりが激しくないか
・支援内容がお子さんの特性と合っているか。(長期で通所か、短期で成果を見るのかは目的によって異なる。集団か、個別対応を希望するのかも検討する)
・お子さんと施設の相性、環境に馴染めそうか
・施設側が学校や医療機関との連携があるのか(情報共有ができていれば望ましい)
・SNS発信をしていれば、いいねの数や投稿の内容、口コミをチェックする。(保護者からの視点や意見の投稿が有力情報に)
ここで難しいのは「支援内容がお子さんの特性と合っているのか」を判断するにはどうしたらいいのか。

例えば、言語に課題があるお子さんが通所する場合に、できれば言葉やコミュニケーションの発達支援の専門家である言語聴覚士が在籍するのが理想です。しかし、施設のウェブ情報では「言語聴覚士がいます」と記載されていたとしても、現在まで有効かはわかりません。
また、見落しがちなのは一人で過ごすことが好きな自閉症のお子さんに対して、集団プログラムに特化する施設を選んでしまうと、お子さんにとって大きなミスマッチです。
さらに通所する期間についてもそれぞれ目的が異なり、幼児から成人まで長期でゆっくり自立を目指す施設もあれば、小学校入学までにお子さんの気になるところを改善するなど短期的な効果を目的する施設もあります。

どちらの場合でも必ず施設に足を運び、直接確認をすることが重要となります。
ミスマッチが起きた場合、転所は可能ですがお子さんには精神的な負担がかかることや、すでに定員で入れないというケースもあります。施設を探す段階で、ポイントを押さえて検討することをおすすめします。
療育施設選びの手がかりに ― CDQ認証
この度、協会では保護者の施設選びに一役買いたいと療育施設の質を評価する認証制度のサイトを立ち上げました。協会の強みはこれまで受講した5万人の方々にアンケートを実施できること。CDQ認証を作る際に、療育施設の利用に関する調査報告書を行います。
一定の基準を設けたうえで、協会の視点から評価し、その情報をフラットに閲覧できるサイトです。
詳細については、CDQ認証サイトをご参照ください。
CDQ認証の最低基準は以下の通りです。
1. 厚生労働省のシステムに登録されていること(障害福祉サービスのデータベースで義務化のため登録必須)
2. 保護者評価票を毎年取得し、公表していること(28問ほどの質問に保護者が回答し、点数化する。必要な情報が保護者に開示されているのか)
掲載施設の中で、さらに追加のアンケートに協力し情報を充実させた施設を『CDQ認証施設』としています。これは優劣を示すものではなく、比較できる情報量の違いによる区分です。
公式HPには職員の人員配置、基本情報、サービス体制などを掲載。空欄の施設もあり、多少ばらつきはありますが今後も情報を公開しながら、情報提供の充実度を高めていきます。

「子育て中の受講生が多く、意見交換をする際は、お子さんに合う療育施設を探すのが困難という話題を耳にします。CDQ認証は、施設選びのヒントとして活用してください」。
現在、認証を受けた施設は6,600件ほど。公平性を保つため、施設側への掲載料は一切なし。今後は1万件の掲載を目指します。
「『どんな子にとっても完璧な良い施設』というのはありません。A君にとって最適でも、B君には合わないということもよくあります。だからこそ『良い施設』を探すのではなく、『 お子さんに合う施設』をじっくり探してほしいと思います」。
療育の点と点から線にするシステム
最後に、今後の展望を尋ねました。協会では、療育で孤立する保護者を増やさないためにも、新たに療育に関するサービスを展開する予定です。
ここまで読んで感じることは、子どもの療育に携わる保護者の負担の大きさです。育児だけでなく、日々の家事や仕事に追われ、子どもの学校生活では学年が変わるたびにその都度、新学期には毎回子どもの特性や障害について、学校側や担任の先生に説明をするのはとても労力です。
「発達支援全体を、『点と点』ではなく『線』で繋ぐインフラを作っていくことを目指します。家庭、学校、療育施設の情報を統一して一体化できた支援につながるよう構想しています」。
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ライター 飯塚まりな
フリーライター/イラストレーター 近所の人から芸能人まで幅広いインタビューを行う。取材実績は300人以上。 フリーペーパーから始まり、現在はwebメディア、書籍、某タレントアプリなどで執筆。 介護・障がい者施設での勤務経験あり。「穏やかに暮らす」がここ数年のテーマ。
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