【大手各社に直撃取材!】なぜ多くの交通機関には精神障がい者割引はないのか?

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ライター:Media116編集部

みなさんこんにちは!Media116編集部です。今回は障害者手帳をお持ちの方は様々な場面で使用する機会がある「障害者割引」についてです。障害者割引があると明示しているところは必ず身体障害者割引がありますが、精神障害者割引がないということが多々あります。
特に主な公共交通機関では精神障害者割引がないことが多いことに気づきました。さて、それは一体なぜなのか?大手各社に電話で直撃取材を行ってみた結果・・・

「精神障がい者に公共交通機関の割引は必要ない」?精神障がい者の現状は

「精神障がい者は体の不自由がないのだから割引は必要ないだろう」そう考える人もいるかもしれません。しかし実情は違うのです。
例えば交通機関に乗ると不安を覚える方、体調を崩してしまう方、困難の抱え方は様々です。
そして「割引」という面に関しては精神障がいのある方の年収が深く関わっています。以前、障がい者総合研究所が実施した「会社への満足度に関するアンケート調査」によると、精神障がい者の53%が「年収199万円以下」ということがわかりました。

年収

多くの方が年収面で厳しい状況にあることがわかります。一方で、身体障がい者の「年収199万円以下」は26%にとどまっています。精神障がい者の年収を押し下げている最大の理由は、雇用形態にあります。身体障がい者の雇用形態の内訳を見てみると「契約/嘱託社員」が42%で最も割合が高く、次いで「正社員」が36%と続きます。それに対し、精神障がい者で一番多いのが36%を占める「アルバイト/パート社員」。正社員に至ってはわずか15%という状況です。さらに、「アルバイト/パート社員」の89%が年収199万円未満という調査結果も出ています。

これはひとつの考え方ではありますが、外に出ることにハードルを感じる精神に障がいのあるこそ割引を使って外の世界と触れることが必要ではないか、ということも考えられます。それは公共交通機関に限らずアミューズメントパークなどでも、エンターテインメントを楽しんで精神衛生を正しく保つことができると良いのではないでしょうか。
そしてそのためには精神障害者割引という制度は精神障がいのある方にとって助けとなることと思います。

交通機関各社に、なぜ精神障害者割引がないのか問い合わせてみた結果は?

各社に「なぜ精神障害者割引がないのでしょうか?」と質問しました。その反応は…

某鉄道会社A:
「弊社の考えとして身体障害者割引・知的障害者割引は国鉄時代から国の政策の一環で継承しています。精神障害者割引の検討はありましたがこれ以上割引の対象を拡大すると他のお客様の負担が増えると考えています。割引に関して(割り引いた分の保証)は国の補助を受けていないので、他のお客様のご負担からまかなっている状態です。他のお客様の運賃の増加につながるので、精神障害者割引を現在は実施する予定はありません。(現在精神障害者へも理解が進んできていることもありますので)国全体に動きがあれば対応します。今後絶対に精神障害者割引を取り入れないというわけではありません。」
JR

確かに、割り引かれる分を一般の乗客の運賃からまかなうこととなると運賃の増加は必至となりますね。ただ、一つ「身体・知的障がい者分の割引は負担します。でも精神障がい者の割引は一般の乗客の運賃値上げにつながるので負担しません。」理屈はわかるのですが果たして障がい内容で線引きをしてしまってよいものなのか?私は疑問に思ってしまったのでした・・・。

某鉄道会社B:
「たくさん声はあるが規則が決まっていないので説明することはできません。」
どうやら他にもたくさんの方が疑問に思われてお電話などをされたようですね。
しかし、きっと今回私が対応されたように「規則なので」の一点張りで満足のいく回答は頂けなかったのではないでしょうか。

metoro

某航空会社A:
「国の指針にのっとって決めています。」
どの指針ですか?と聞くと電話手が変わられて
「国の指針というのは誤った案内でした。設定していない明確な理由がありません。」
視野に入れていなかったという認識でよろしいか?と聞くと
「そういうわけではありませんが、今後も予定はないことは言えます。

障害者差別解消法も施行され、法定雇用率も上がり、世の中的にも精神障がい者への理解が進んで時代も変わっていく中で「今後も予定がないことは言える」と断定的にハッキリと言えるのはなぜなのでしょうか?どんな根拠があるのかわかりませんが私はモヤモヤを隠しきれないまま電話を切りました。

某航空会社B:
「運賃ルールにのっとっていますので。」
詳しく運賃ルールを教えてもらえますか?と聞くと、身体障害者割引について延々と話されました。そのため、精神障害者割引に関してわかる方に代わってください、というと電話手が交換され
「運賃は営業指針上の問題なので公開できません。」
営業指針上であれば仕方のないことだと思いますが、ど・う・し・て精神障害者割引を設定しないという結論に至ったか教えて頂けますか?と聞くと先ほどの回答がまるまるそのまま返ってきました。

ANA

特に航空会社各社は精神障害者割引に関しては検討の余地もないような厳しい印象を受けました。

「精神障がい」というものへのひとりひとりの、社会の、理解が進んでほしい

今回の電話取材で、まだまだ身体障がい・知的障がいに比べ、精神障がいに対する理解や対応が進んでいない現状が分かりました。
これからも精神障害者割引を実施する予定はない」という会社があるのも事実であるし、「一般の乗客の負担になるからこれ以上割引の対象を増やさない」というのも筋が通っていないわけでもありません。
しかし、精神障がいのある方の中には割引を必要としているか方が多くいらっしゃるのが現実です。今後精神障がいとはどのようなもので、どのような配慮が必要なのか、精神障がいのある方の生活状況の現状はどうなのか、そこまで深く社会の理解が進んでいくことを願うばかりでした。

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障がいのある方のためのライフスタイルメディアMedia116の編集部。障がいのある方の日常に関わるさまざまなジャンルの情報を分かりやすく発信していきます。

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